れいわ新選組・難病ALS患者が当選確実で参議院が困惑 対応策を検討か

山本太郎代表が率いるれいわ新選組は、比例代表の特定枠を活かしてALS患者と重度の身体障碍者を擁立。国会は対応を迫られることになる。

2019/07/17 10:20

ふなごやすひこ

21日に投開票が行われる参議院選挙だが、この週末に新聞各紙は世論調査を行い、選挙情勢について報じた。4月10日に山本太郎参院議員が代表となって結成された「れいわ新選組」は各紙、1議席から2議席、獲得すると予想されている。

その結果を受けて、参議院が戸惑っている。その理由を説明しよう。


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■難病患者と重度の身体障碍者を擁立

今夏の参院議員選挙から政党・政治団体の比例区で特定枠が導入された。この制度は、比例代表で、政党や政治団体が事前に定めた優先順位によって、当選できる候補者が決まる制度だ。

自民党が「高知・徳島」や「島根・鳥取」合区選挙区で、立候補できなかった県選出の議員を比例区の特定枠で擁立し、候補者の獲得票と関わらず、トップで当選できるように創ったのがこの制度。

山本太郎参院議員が率いる「れいわ新選組」は特定枠として、1位に難病ALS患者のふなごやすひこ氏を据え、2位に脳性麻痺で首から下が動かない重度の身体障碍者・木村英子氏を据えた。


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■ALSとは

ふなごやすひこ

ALS(筋萎縮性側索硬化症)とはどういう病気か。『日本ALS協会』は病気について次のように解説する。

「ALSは、運動神経系が少しずつ老化し使いにくくなっていく病気です。運動神経系の障害の程度や進行速度は個々の患者さんでみな異なっています。知覚神経系は障害されないと言われています。


ALS患者さんは、長い間、発症後3~5年で生じる呼吸筋麻痺や嚥下筋麻痺で亡くなる病気とされてきました。しかし、現在では呼吸の補助や経管栄養、胃ろうなどの発達により、長期に療養することが可能となってきています。


呼吸の補助をしながら療養している患者さんでは、会話による意思疎通が図りにくくなることも少なくありません。そのような場合でも、残っている他の運動機能系を用いて会話以外のコミュニケーション手段が様々考えられてきています」


ふなご氏は眼球と噛む力以外、身体が動かず、介助者が字のシートを見せて、発したい会話を理解する。

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■ふなごやすひこ氏は副社長
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