がん検診結果の誤通知で女性が死亡 「問題が起きた理由」に非難殺到
がん検診の誤送付であってはならない悲劇が…
「国民の2人に1人ががんになり、3人に1人ががんで死亡している」ともいわれる昨今。厚生労働省は、がん検診の受診率を5%以上とすることを目標に、がん検診を推進している。そんな中、岐阜市で恐ろしい事態が発生した。
■誤通知した5人のうち1人が死亡
岐阜市役所健康管理課によると、市民に向けて実施しているがん検診で、「要精密検査」と通知すべきだった50代女性に「異常認めず」と誤った通知をしていた。女性は16日夜に胃がんで亡くなり、がんは胃から肺に転移していたという。
他にも、2017年以降に胃がんや乳がん、肺がんの検診を受けた50~70代の女性4人に「要精密検査」や「要注意」と通知すべきだったのに、誤って「異常認めず」と知らせていた。
その4人はいずれもがんの自覚症状はなかったようで、結果的に「要精密検査」だった女性には、早急に精密検査を受けるように連絡したそうだ。
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■マニュアルが守られていなかった
がん検診の通知は、委託先の検診機関から市側に結果が届き、市職員がシステムに入力して発送する仕組みになっていた。
5件の誤通知はいずれも市民健康センターから発送されたもので、職員が入力を誤ったのが原因だという。マニュアルでは市側に届いた結果と市民に発送する通知内容に間違いがないように、職員が2人で読み合わせをして確認することになっていた。
しかし、同センターでは職員が1人で確認。入力を誤ったことで、医師の所見や判定などを図入りで示した検診票も女性らの手元に届かなかったという。7月10日、当時がん治療中だった女性の家族から問い合わせを受けてミスが判明した。