事故で高齢者が車内に6時間取り残される事態に 消防は「救助できず遺憾」

正面衝突の死亡事故で1名の発見が遅れたのはなぜか 取材で判明

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2019/08/26 15:20

車
(kadmy/iStock/Thinkstock/画像はイメージです)

25日に茨城県で起きた高齢者2名死亡の交通事故。現場は片側1車線の緩やかなカーブで、正面衝突だった可能性がある。そして、死亡した1名が事故発生から、約6時間後に発見された。なぜ発見までにこれほどの時間を要したのか。しらべぇ編集部の取材でその原因が分かった。



 

■15名の消防署員が出動

かすみがうら市消防本部によると、25日午前4時19分に茨城県の指令センターから「かすみがうら市戸崎地内で軽乗用車と乗用車による事故が発生し、車内に高齢者1名が閉じ込められている。男性3人、女性1人が負傷している」との通報が入った。

タンク車1台、救助工作車1台、救急車3台の計15名の署員が現場に駆けつけた。鉾田市居住の男性(74)が心肺停止状態で、病院搬送後死亡が確認された。負傷した大人4人も、病院に搬送し、その後消防署員は撤収。


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■1名が取り残されていた…

土浦市消防本部によると、25日午前10時46分に土浦署から「かすみがうら市での事故車両を、レッカー業者が土浦警察署に運んできたのち、警察署員が午前10時20分にその車両の助手席に負傷者がいるのを発見」との通報が入った。

消防車両3台、救急車1台が土浦署に急行。約25分後にカッターを使って、助手席から女性(74)を救出。近くの土浦協同病院に搬送したが、死亡が確認された。


■荷物の下敷きになっていた可能性

かすみがうら市消防本部は、女性を発見できなかった原因については「調査中」と回答。消防のトップにあたるかすみがうら市の坪井透市長は、「車両が大破していたとはいえ救助できなかったことは遺憾であり、詳しい状況を調査し、再発防止に努める」とのコメントを出した。

土浦市消防本部は取材に対して、

「軽乗用車には、荷物が相当積まれていた。フリーマーケット会場への行きか、帰りの途中だったようだ。大量の荷物が崩れて、現場では女性が、その下敷きになっていた可能性がある。


事故現場では、軽自動車が横転しており、それをレッカー業者が元に戻し、土浦署に運んだ。署員が、身元確認のための書類等を車内で探していたところ、女性を発見した。事故が午前4時頃というまだ辺りが暗い中で、通報者も1名の閉じ込め事故と思ったのかも知れない。


そして、運転者が心肺停止で、同乗者がいるかどうかの聞き取りもできなかった。今回の事故を土浦消防本部としても教訓にしたい」


と述べた。不幸な条件が重なって起きた今回の事案。全国の消防署で情報共有し、二度とこのような事案が発生しないことを切に願う。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち