保育士12名による集団虐待が判明 保護者は「園も市も向き合ってくれない」
下関市の認可保育所のずさんな経営と悪質さが取材で判明
■隠蔽工作が行われていた
立ち入り調査を受け、園側では職員による隠蔽工作や口裏合わせが行われた。その様子の音声データも残されており、市側もこの事実を認識しているという。
また、虐待が行われた児童には、あざが残っており、園側はこれを保護者の責任にして、児相に通報しようという工作も行っていたことが取材で分かった。
これを知った保護者が、弁護士や警察に相談し、児相による強制的な保護を免れた。また、この保育園では、過去に牛乳アレルギーの児童に牛乳を飲ませてアレルギーを発症させたなどという事案も多数発生していたことが判明。
また、この虐待事案が発生以降、一部の保護者が園側にクレームを入れたことで、その保護者のみに保育料の一部が免除されていたことも分かった。
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■園長や副園長も…
しらべぇ編集部の取材に対して、園長自ら、そして副園長も叩いていた事実を認めたうえで「アンケートや聞き取りでこの件に関わっていたのは、12名と判明した。このようなことが、二度と起こらないように、職員研修等に力を入れていく」と述べた。
市は、新生保育園が児童を叩くということに対する認識が甘すぎるとみており、今後定期監査で改善報告が守られているか、チェックしていくという。
虐待を受けた保護者は、「虐待を受けた心の傷に、園も市も全く向き合ってくれていない。他にも虐待を受けた児童がいるかも知れない。この傷は一生残る」と憤っている。
市の管理体制、そして園の経営姿勢が「児童に全く寄り添っていない」と言わざるを得ない。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)