乳児の顔や体が毛むくじゃらに 医療用粉ミルクに驚きの薬剤が混入
赤ちゃんがなぜか毛深くなったとして医療機関に駆け込んだ親たち。原因はなんと粉ミルクにあった。
乳児が口にする粉ミルクは、あくまでも純良で高品質であるべき。ところがこのほど、医療目的の特殊ミルクにあり得ない薬剤が混入していることが判明した。
■乳児の顔や体が毛むくじゃらに
スペインの子育て世代の間で今、赤ちゃんの粉ミルクに起きた許しがたい薬剤混入事件の話題が波紋を広げている。
医療目的で処方された特殊ミルクを飲んだ赤ちゃんが、次々と「狼男症候群」を発症したもので、いずれも太くてごわごわとした毛が異常に生え、顔から体にかけて毛むくじゃらになってしまったという。
把握できている被害者は現時点では16名だが、軽微な症例を含めれば他にも被害者がいる可能性はありそうだ。
関連記事:粉ミルクへの異物混入騒動が話題に メーカー広報は「製造工程で混入の可能性は極めて低い」
■目的の異なる薬剤が混入
その粉ミルクには、胃酸の逆流や消化不良の治療を目的とした胃酸抑制薬のオメプラゾールが含まれていたが、成分の分析を進めた結果、そこに誤って脱毛治療薬が混入していたことが判明した。
当局に最初の被害報告が寄せられたのは7月。13件の事例が確認され、8月に3件が報告された。問題の商品はすべての薬局から撤去されたが、最大で30の薬局と50以上のバッチが影響を受けたとみられている。
問題のオメプラゾールを販売していたのはスペイン・マラガの製薬会社『ファルマ=キミカ・スゥル(FarmaーQuimica Sur)』社で、営業停止処分を言い渡され、現在も厳しい調査が行われている模様だ。