タトゥーの針に健康不安 「有害金属がリンパ節に入り込む」と判明

傷つけた肌にインクを流し込むタトゥーや入れ墨。やはり安全無害とは言い難いようだ。

2019/08/30 09:20

タトゥー
(YakobchukOlena/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

2017年、タトゥーに使われる顔料が皮膚から体の内部へと染み込んで、ナノサイズのニッケル、クロム、マンガン、コバルトといった微粒子がリンパ節まで到達するとの論文が発表され、大きな話題になった。

なんと「針」も同様に影響をもたらす可能性があるという。



 

■「安全とは言えない」と専門家

2017年、欧州シンクロトロン放射光施設(ESRF)とドイツ連邦リスク評価研究所(Federal Institute for Risk Assessment)が、蛍光X線測定法を用いた皮膚とリンパ節の検査により、有機・無機顔料であるタトゥーのインクはヒトの免疫機能に影響を及ぼす危険性があると学術誌『サイエンティフィック・リポーツ(Scientific Reports)』に共同で論文を発表した。

そのうちのドイツ連邦リスク評価研究所が、このほどさらにタトゥーの針に関する研究の結果を報告したことを『ニューヨーク・ポスト』などが伝えている。

黒色と同様、タトゥーにおいて欠かせないのが二酸化チタンを含む白色のインクだが、それを使用したタトゥーの施術においては、針を由来とする鉄、クロム、ニッケルの微粒子までがリンパ節に入り込むことが明らかになったという。

タトゥーだけが害悪ではないものの、リンパ節に微粒子が入り込むと有害物質により免疫機能に異常が発生し、アレルギー発症を引き起こしかねないとのことだ。


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■アレルギー誘発の可能性

これらの物質を、私たちはじつは日々の生活において微量ながら食品や化粧品からも摂取している。

ただ、タトゥーを彫っている者についても腕に1箇所という者から、上半身のほとんどがタトゥーで覆われている者まで面積はいろいろで、使用されるインクの色も様々だ。

そうしたことから、インクの種類ごとに数十年という長期的な観察や調査がさらに必要であり、安全か危険かという点での結論が出るのはかなり先になるだろうという。

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