「教育委員会は大ウソつき」とメモを残し自殺 教委は「重く受け止めている」

いじめにより3回の自殺未遂の末この世から去った生徒の苦しみとは…

2019/09/10 07:40


 

■第三者委員会が結審せず

川口市教委は、いじめの第三者委員会を2017年11月に立ち上げて9回の審議を実施したが、未だに結審していない。

このことについて、指導課の課長は「本人の聞き取りを待っていた。本人からこの件の聞き取りすると、フラッシュバックすると言われて、長期に渡り聞き取りができなかった」と述べた。

そして、この生徒が自殺してしまったことに関して課長は「重く受け止めている」と回答。


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■過去にも…

川口市では2017年5月、女子中学生(享年14歳)が自殺している。この問題で市教委は、報告書を作成し、同級生からLINEで「うざい」などと言われていたほか、6件でいじめを認定。そしていじめを自殺の「要因の一つ」としていた。

2018年1月26日には、この件の第三者委員会が結審したが、一般には内容を公表しなかった。遺族は市を相手に提訴中。これらの件以外にも、元男子生徒がいじめによる不登校の対応をめぐって訴訟になっている。


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■どれほどつらかったのだろうか

自殺を3回図った後にこの世を去った高校生が、どれほどつらかっただろうかという声があがっている。

よほど心の傷が深かったんだろうと思う


「亡くなるまで、ほっておくのは対応が遅すぎですね」


「いじめた人ばかり守っている」


取材をしていると、いじめが解決しない学校、教育委員会は「加害者擁護」を口にする。そして、組織的な対応ができていない。これに、被害者、保護者が絶望している現状だ。

一方、いじめに本気で取り組んでいる教委は、弁護士、医師、カウンセラー、大学教授などによる専門の対策チームを設置している。教師の勘や長年の経験則に頼らず、いじめ防止対策推進法に則って解決していくことが急務と言える。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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