妻子あるアラフォー男の悩み 「職場の23歳男性が気になる僕はゲイ?」
美しく若い同性に性的にも惹かれてしまう。そんな経験はあるだろうか。
■『ベニスに死す』にもあるように
このたびの回答のなかで、「100%異性愛者という人は殆どいません」と述べているベテラン相談員。ここで思い出されるのが、トーマス・マンの著書も映画も有名な『ベニスに死す』だ。
静養でイタリアのベニスに滞在していたドイツの初老の作曲家が、そこで1人の少年に出会い、彼の完ぺきな美しさの虜になり、無意識のうちにその姿を追いかけてはじっと眺めてしまう。
妻子がいて順調な暮らしを営んでいるなか美少年に心を奪われ、そのうち疫病にかかり、離れた土地でみじめにも孤独死というストーリーだ。
その現実性について、「若く美しい同性に強く惹かれることは、決してないとは言えない」と世の男性たち。だからこそ、『ベニスに死す』は名作と呼ばれ、大ヒットしたのだろう。
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■電話相談を上手に利用して
相談員は「その男性との恋は諦めなさい」としたうえで、最後にLGBT(レズビアン・ゲイ・バイセクシュアル・トランスジェンダー)など、誰にも言えない悩みを抱えた人たちのための電話相談窓口を案内している。こうした窓口は日本では以下の2つが特に有名だ。
「よりそいホットライン」
一般社団法人社会的包摂サポートセンターによる24時間通話料無料のホットライン
TEL:0120-279-338
「AGPこころの相談」
医師、臨床心理士によるセクシュアルマイノリティーのための無料相談
毎週火曜日夜8時〜10時(多忙につき対応できないことも)
TEL:050-5539-0246
この手の悩みをうかつに友人や親類、職場の人などに打ち明けて、家庭がカオスと化したり、自身が孤立してしまったりする例は多い。やはり極秘のまま、まずは専門家の助言を得ることが一番とのことだ。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)