体外受精で受精卵取り違え 肌色の異なる赤ちゃん誕生で高額訴訟へ
体外受精に高い費用を投じてやっと授かった赤ちゃん。こんなことになるとは…。
■「法の力で解決を」と夫妻
その損害賠償請求額は夫妻がクリニックにこれまで支払った金額とほぼ同じだとして、夫妻は法の力に頼ろうとした理由をこう話している。
「娘の実父の情報がほしいと告げても、クリニックはそのデータをくれないのです」
「私たちには、自分たちの受精卵がどこへ消えたのかを知る権利があります」
「この件で私たちは大変な苦痛、不快感、心労、あらゆるものを経験させられました」
裁判所からの命令により、現在そのクリニックは様々なデータの提出に追われているという。
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■過去にも同様の事件が
アメリカでは受精卵の取り違えでたびたび裁判が起きている。コネチカット州では白人夫婦が体外受精で2018年に男児を授かるも、肌の色が濃く、DNA検査で精子が夫のものでなかったことが判明した。
さらにニューヨーク州では、女の子の双子を望んだアジア人夫婦のもとに、肌色や顔貌がまったく似ていない男の子の双子が誕生。DNA検査を経て夫婦は親権を放棄した。クリニックは今年7月に訴えられている。
「肌の色でおかしいと思った」とはならない日本。過ちの発覚は、あってもかなり遅れることだろう。受精卵の保存や取り扱いはくれぐれも真剣にお願いしたい。
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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ)