「早く眠れ」と1歳娘に麻薬性鎮痛薬 歯茎に塗り付け死なせた鬼母を起訴

日本でも少しずつ話題になってきている鎮痛薬依存の問題。小さな子が巻きこまれる事件まで起きてしまうとは…。

2019/09/23 08:20

赤ちゃん・泣く
(paylessimages/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

日本でも違法薬物の流通や乱用、あるいは処方せん医薬品の不正な使用方法が大きな問題として取り上げられるようになってきた。海外では、それゆえにこんな恐ろしい事件すら起きてしまうという事実を一つ紹介してみたい。



 

■オピオイド系鎮痛剤への依存

日本ではケシ由来の医療用麻薬であるモルヒネ、フェンタニル、レミフェンタニルが使用されているが、米国では、こうしたオピオイド系鎮痛剤への依存、過剰摂取が大きな社会問題になっている。

「ハイになるため」「ぐっすりと眠りたい」としてオピオイドを乱用するうちに依存を深め、米国における急性薬物中毒死はこれによるものが群を抜いて多い。ロック歌手プリンスもフェンタニルの過剰摂取が突然の死の原因だった。


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■1歳児が急性薬物中毒死

2018年10月10日、米国メイン州で1歳の女の子が急性フェンタニル中毒により死亡。この事件からほぼ1年後という今月18日、キンバリー・ネリガンという33歳の母親が薬物の不法所持、乳児虐待致死ほかの容疑で起訴された。

ネリガンは約2ヶ月にわたり、ヘロインとフェンタニルを合成したものを娘の歯茎に少量ずつ塗り付けていたとみられている。

取り調べに対しては「早く寝てほしかった。上の子供たちもそれをするとよく眠れていた。娘を死なせるつもりは決してなかった」などと供述。裁判で有罪判決が下った場合、ネリガンには1年6カ月の禁錮刑が言い渡される可能性があるという。

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■「眠れ」と苛立つ母親たち
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