韓国の産科医が誤って妊婦に中絶手術 ずさんな本人確認でカルテ取り違えか
怠慢な作業や怠惰な精神状態。医療機関では「慣れすぎ」こそが命取りに。
受付番号、名前、そして生年月日などで、患者さんとカルテを照合する「本人確認」を徹底させている病院はますます増えている。それを怠れば、時にはこのようなアクシデントが起きてしまうからだ。
■被害者は妊娠を喜んでいた女性
韓国ソウル市の江西(カンソ)区にある産科クリニックで先月7日、患者の本人確認が行き届かなかったせいで、妊娠6週の妊婦に誤って中絶手術が行われてしまった。
その妊婦には注射での栄養剤投与が予定されていたが、麻酔剤を注射されて眠ってしまったため、処置直前の再度の確認もなく堕胎のための手術が行われたという。
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■カルテと患者を誤認
苗字の4割が金さん、李さん、朴さんといわれている韓国では、医療機関の利用、役所、保険会社、金融機関などの各種手続きにおいて、氏名、生年月日や住所でしっかりと本人確認することが何より重要といわれてきた。
それだけに、この医療過誤はきわめてずさんな人為的ミスが原因と言わざるを得ないだろう。ソウル市警が本格的な捜査を進めた結果、現在は医師1人と看護師1人が業務上過失致傷の容疑で取り調べを受けているという。