神戸市内で組体操の練習中に51人が負傷 強行した学校も…

神戸市の小中学校で組体操の練習中に多数の負傷者が出ていたことを発表

2019/10/08 15:20


運動会
(Chiemi Kumitani/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

神戸市教育委員会は7日、今年8月末以降、運動会の組み体操の練習中に、市立小中学校30校の児童や生徒51人が負傷し、うち6人が骨折したと発表。しらべぇ取材班は、関係各所から話を聞いた。



■腕力や腹筋力がないと…

市教委が、8月末から10月5日までの事故状況を市立小中学校に聞いたところ、6人が骨折し、1人が脱臼。捻挫が10人、打撲が16人だった。

神戸市はガイドラインで、ピラミッドは4段、タワーは3段と規定している。ピラミッドとタワーでの負傷件数は、小・中学校併せて4件でそれ以外は、補助倒立やサボテンなどで起きていた。

日本体育大学体操研究室の荒木教授は、「補助者がいても一定の腕力や腹筋力がないと倒立は危険だ」と警告している。


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■「止める勇気が必要」

市内では昨年度までの3年間に123件の骨折事故が起きていた。これを受け、久元市長は8月2日、市教委に組み体操の見合わせを文書で要請し、以降もツイッターで「やめる勇気を持ってください」などと学校関係者に直接訴えていた。

しかし、市長からの要請がある前から練習を始めていた学校もあり、一体感や達成感が得られる演目だとして、練習で多数のけが人が出ているにも関わらず、運動会当日も組体操を強行したという。来年度以降に関しては、これから検討するとのこと。

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■訴訟も起きている実態
骨折ツイッター神戸市ピラミッド
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