今年のノーベル文学賞は誰の手に? 有力作家11名を一挙紹介
10日に発表のノーベル文学賞。アン・カーソン、マーガレット・アトウッド、マリーズ・コンデなど女流作家が有力視されているが…
10日夜、2019年のノーベル文学賞が発表される。英ブックメーカー「ナイサーオッズ」の10日16時時点での予想者を見ると、毎年受賞が予想されるオッズ11倍で村上春樹は全体で7番人気となっている。
そして上位5人には女性作家が占めているため、男性作家のみに絞れば村上は2番手だ。ノーベル文学賞の話となると、ついつい村上に注目が集まりがち。そこで、受賞が有力視される11人の代表作とプロフィールを振り返ってみたい。
①アン・カーソン
1950年カナダ生まれ。古典語学者で女流詩人であり、2002年のT・S・エリオット賞を受賞している。古代ギリシャ語にも精通しておりカナダ・トロント大学で教鞭をとっている。
これまでラナン文学賞、プッシュカート賞、そして詩壇のノーベル賞ともいわれるグリフィン詩文学賞、グッゲンハイムフェローシップ、マッカーサー基金から天才賞が贈られており、代表作は『If Not, Winter: Fragments of Sappho(原題)』や『Autobiography of Red(原題)』。
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②マーガレット・アトウッド
1939年生まれのカナダの女流作家で詩人。作品は世界の多くの国で翻訳されており、特にヨーロッパで高い支持を集めている。文学評論家、エッセイストでもあるほか、発明家および環境活動家としても知られる。
ブリティッシュコロンビア大学をはじめカナダ各地の大学で英文学を指導し、これまでアーサー・C・クラーク賞、フランツ・カフカ賞、ブッカー賞ほか数々の賞を受賞。
代表作には『サークル・ゲーム』『浮かびあがる』『侍女の物語』『キャッツ・アイ』『昏き目の暗殺者』など、日本語に翻訳されている作品も少なくない。