19歳少女が乳児をダンボール箱に遺棄 「自宅で産んだが泣き声なかった」
乳児を遺棄した少女は精神的に追い込まれた「孤立出産」だったのか…
■相次ぐ孤立出産の現状
「孤立出産」に至るケースは、全国で相次いで報告されてる。全国で唯一、親が育てられない子供を匿名で受け入れるいわゆる「赤ちゃんポスト」を運営する熊本市の民間病院の「慈恵病院」。
この10年間で、合わせて130人を預かってきたが、およそ半分の62人が医療的なケアを受けずに自宅や車の中で生まれたという。
病院側が母親に聞き取ったところ、未婚の女性が妊娠後にパートナーと連絡がとれなくなり、世間体も考えて親に迷惑をかけられないという思いから自宅で出産したというケースや、未成年の女性が堕胎を考えたものの、費用が捻出できずに自宅で出産したというケースもあったという。
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■孤立する母親を支える仕組み
東京都八王子市では2017年4月から、18歳未満で母親や父親になった人を対象に、その子供が保育所に入りやすくなる制度を導入した。子供を預けている間、母親や父親が高校などに通い続け、その結果、就職先を見つけて経済基盤を整えてもらうことを目的にしている。
若い世代の出産には親との関係がうまくいかず、周囲に相談できないケースも。
八王子市の担当者は、「若い世代の孤立を防いで子育てを支援するとともに、専門の助産師などによる電話での相談や面談も行っているので、妊娠に少しでも不安があれば、相談してほしい」と話す。
厚労省も行政の敷居が高いと感じている若い世代に、気軽に相談してもらおうと、民間のNPO組織でも相談に乗れる体制づくりへの予算を要求中。若い妊婦が孤立しない社会づくりが大切なのかも知れない。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)