全国の年間いじめ件数54万件突破 文科省「とにかく児童・生徒に寄り添う」
54万件を超えてしまったいじめにわれわれはどう向き合っていけばいいのか…
■実際には…
だが実際には、出席停止の措置件数は全国で7件(前年度8件)で、 その内訳は小学校0件(前年度1件)、中学校7件(前年度7件)。理由別の内訳としては、対教師暴力5件、生徒間暴力5件、いじめ1件となっている。
各学校、各教委を取材していると、「いじめの加害者にも人権があり、簡単には出席停止にさせられない」という声を多く聞く。この状況に関して、文部科学省児童生徒課は、
「出席停止については、検証をしていく必要がある。なぜ少ないのか、そして出席停止措置を受けた児童・生徒がその後、どう変化したのか。加害者については、家庭環境、家庭内でのトラブル、貧困、その他さまざまな背景がいじめの原因になっていることが多い。
「そのうえで、さらに出席停止で追い込むことが果たして適切なのかという問題もある」
と述べた。
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■とにかく寄り添う
いじめの今後の対策について、同じく児童生徒課は、
「児童・生徒の命がまず大事であることは言うまでもない。あまりに対応がひどい教育委員会には、直接出向くなどして指導を行っている。
いじめ防止対策推進法が現場レベルまで定着するように丁寧に指導していく。とにかく、児童・生徒に寄り添う対応を行っていく」
と取材の最後に述べた。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)