茨木市消防本部でわいせつ・暴行・隠蔽 「互いの陰部を触り合うよう」命令

茨木市消防本部で前代未聞の不祥事が発生。その実態とは…

2019/11/13 07:15

消防士
(chingyunsong/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

後輩の消防士を逆さづりにするなどの暴行を加えたとして、大阪府茨木市消防本部は12日、警防係長(47)、救急隊長(34)と救急機関員(33)の男性職員3人を懲戒免職処分にしたと発表。しらべぇ取材班は、消防本部から詳しい話を聞いた。


 

■死の恐怖訴えた

消防署白川分署所属の救急隊長・救急機関員・消防士A(20代男性)の 3人は、2019年5月16日午後11時42分に救急出動した後、署に帰る途中に、給油所に立ち寄った。

待ち時間の際、待機中の救急車内において救急隊長らは、消防士Aの頚部に自動血圧計のマンシェット(血圧を測定するため腕に巻きつける帯状の器具)を装着。恐怖を訴えて嫌がるにもかかわらず、血圧計を作動させた。

消防士Aは気管が圧迫されて声が出せなくなって苦しみだし、顔色が変化したため、救急機関員がマンシェットを外したが、消防士Aは気分が悪くなり、その顔面や眼球には点状出血を確認。

そして、警防係長は、翌日午前5時ごろ、救急隊長から当該事案の報告を受けたにもかかわらず、 上司への報告を行わず、関係者にも口外しないよう伝え、事案の隠蔽を図った。


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■暴行の数々

2019年4月に、警防係長・救急隊長・消防士Aともう1人の消防士の4人で、白川分署で訓練を行っていたときに、警防係長は、消防士Aの胸部を拳で複数回どついた。

消防士Aは逃げられないと思って拳を受けるために手を広げた姿勢を取ると、警防係長は激高し、消防士Aの襟をつかんで倒し、首を掴み、背中や下半身等を30回以上蹴った。

また、同月、白川分署車庫内において、警防係長は、 別の消防士B(20代男性)に対して、所有するスマートフォンのLINEと写真を見せるよう強要。拒んで逃げようとした消防士Bを捕まえてロープで手首を縛り、スマートフォ ンを取り上げた。

その後、車庫の床面にこの消防士Bを寝かして、身体全体をロープで縛った上で、ポ ンプの手すりに足側から宙吊りのような形で吊り上げて身動きができないようにし、 5分間ほど放置し、激しい痛みを生じさせたという。


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■互いの陰部を触り合うよう命令

同じく同月、白川分署車庫内において、警防係長は、消防士Bの腹部の毛をなくす話を持ち出し、ライターと殺虫スプレーを用意させて、ライターの火に殺虫スプ レーを噴射して大きな炎を発生させた。その後、嫌がったにも関わらずに、腹部の毛が燃えるよう炎の前を通ることを強要。

さらに、 同月、警防係長は、白川分署の事務室内におい て、他の職員もいる前で消防士Aの陰部の話題を持ち出した。その後、分署のトイレ内において、 警防係長は、陰部を見せるよう強要。

もう1人の部下の消防士Bにも、同じく陰部を見せるよう強要し、さらに2人に対して、互いの陰部を触りあうよう命令している。


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■「逆らえず我慢するしかなかった」

9月15日に、救急車内での傷害事案が、職員から消防署長に通報があり発覚。関係者に対して、消防本部総務課が中心となり、内部調査を実施した。

被害者の2人は、「警防係長には逆らえず、何か始まったら、それが終わるまで我慢するしかなかった」などと話したという。警察への被害届は、現時点で出しておらず、消防本部としての刑事告発も行わないとのこと。

今後は、全消防職員を対象にアンケートや研修を実施し、通報制度の周知徹底を図る方針だ。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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