ピアノが白黒なのは「お金持ち」が原因? 鍵盤の色には意外な歴史が
『チコちゃんに叱られる』でピアノが白黒な理由を解説。鍵盤には意外な歴史が。
29日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ「なぜピアノの鍵盤は白と黒?」に注目が集まっている。
ピアノといえば、長い歴史を持つが白と黒の鍵盤以外の製品を見たことがない。チコちゃんが鍵盤が白黒である理由を教えてくれた。
■白黒ピアノ? 黒白ピアノ?
チコちゃんのテーマに対する回答は「お金持ちの見栄のせい」だという。今の主流は白黒ピアノだが、黒白ピアノが主流の時代もあったようだ。
14世紀ごろに生まれたピアノの前身は、元々が白く塗られた薄い板と黒檀で構成されたクラヴィコードという楽器だった。しかし、白い板は、弾いているうちに黄ばんでしまい、見えが悪くなるため、象牙を使用するように。
バッハやヘンデルが活躍した1700年頃のバロック時代には、象牙で出来た白い鍵盤と黒檀で出来た黒い鍵盤のピアノが誕生。だが、象牙は高い・重い・量産ができないという難点から、高級品として扱われていた。
そこで、黒檀を多く使用し、白と黒を反転させたピアノを制作。1800年代に入ると、比較的安価で制作できる黒白ピアノが主流になっていった。
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■お金持ちの見栄が炸裂
高級である象牙をふんだんに使用した白黒ピアノのことを知っていたお金持ちたちは、黒白ピアノに対し、「安っぽく見える」という不満を漏らし、象牙を使った白黒ピアノを求めるようになった。
一方で、象牙ピアノに手が届かない庶民のために、白いアクリル樹脂などを使った鍵盤が1990年台に誕生。さらに、1975年にワシントン条約によって象牙の国際取引が禁止になった影響で、象牙ピアノは幻の存在となった。
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■理由に呆れの声も
チコちゃんの解説を聞いた視聴者は、「お金持ちはいつの時代も考えること同じだな」「ホント見栄っ張りだ」「黒白だとなんで安っぽいのかよくわからない」と呆れたコメントを多くみられた。
白黒鍵盤から黒白鍵盤になり、さらに白黒に戻りと変化していったピアノ。今は白黒ピアノが主流だが、明確に白黒でないといけない理由があるわけではないため、黒白ピアノが主流になっていたこともあるのかもしれない。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)