新潟女児殺害「無期懲役判決」に女性弁護士から疑問の声 報復される可能性も

新潟県女児殺害事件の被告に無期懲役、死刑を望む声も多数。

社会

2019/12/05 10:30

森伸恵弁護士

昨年5月に起きた、新潟県で起きた当時小学2年生の女児が連れ去られ殺害された事件で、殺人や強制わいせつ致死などの罪に問われて死刑を求刑されていた小林遼被告に、新潟地裁で無期懲役の判決が下った。

この判決にはSNSなどで「無抵抗の子供を殺害して無期懲役はおかしい」「判決が甘すぎる」「無期懲役といっても出所できるのでは?」など疑問の声が多くあがっている。では、なぜこのような判決が出たのだろうか?

その理由を具体的に知るため、レイ法律事務所に所属する森伸恵弁護士に話を聞いた。



 

■なぜ無期懲役の判決が出たのか?

森弁護士:最高裁判所が1983年の判決で示したいわゆる『永山基準』にそって検討したからだと考えられます。


この基準では、殺害された被害者の人数や犯行の悪質さ、動機、計画性、立ち直りの可能性などを考慮したうえで、やむをえない場合に死刑の選択が許されるとしています。


本件では『被害者が1名』『計画性が無いと判断』『性的暴行を加えたことや電車にひかせた行為の悪質性については殺人罪の量刑に影響する事柄ではなく、それぞれ別の犯罪として判断したから』と考えられます。


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■無期懲役は出所できる?

森弁護士:また、無期懲役は実際には出所できるのかというご質問ですが、実際に出所できることもあります。ただ、数としては極めて少ないです。例えば2017年度は8人が仮釈放されています。


出所する場合の期間については、以前より出所できるまでの年数が長くなっています。2008年頃は出所できるまでの受刑在所期間は平均して28年10か月程度でしたが、2010年には35年3か月程度、2017年は33年2月と推移しています。


そのため、今、判決が出た人間がいつ出所してくるかは将来の運用によりますが、現行の運用に鑑みると33年弱で仮釈放される可能性はあります。ただし、受刑時の態度や模範囚だったか、態度が悪かったか等によって、この年数は前後することがあり得ます。

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