支持率高いが資金難の立憲と支持率低いが資金豊富な国民民主 合併話の表と裏

もともとは源を同じくする国民民主党と立憲民主党の合併・合流の観測が報じられたが…。

2019/12/16 09:20

玉木雄一郎・枝野幸男

急転直下ということだろうか。立憲民主党の枝野幸男代表と国民民主党の玉木雄一郎代表が16日に会談し、両党の合併の協議を始める模様だ。焦点は協議の場をどのように設けるかである。



 

■参院選で方向転換

そもそものキッカケは臨時国会最終盤で、枝野代表が野党の大きな塊をつくりたいということで、国民民主党と社民党、そのほか旧・民主党系勢力議員に合流を持ちかけたもの。立憲民主党のある議員が語る。

「そもそも両党合併は小沢一郎さんが参院選前から強く推奨していたもの。枝野代表にも玉木代表にも持ちかけましたが、玉木氏が乗り気だったのにたいして、枝野代表は『票も議席も減る』と拒絶しました。


それが180度転回したのは今夏の参院選が原因です。我が党は比例区で民進党時代をはるかに下回る8議席しかとれず、東京選挙区でも一人落選した。東京選挙区では国民民主党の候補者と票を足せば当選できた。


枝野代表は既に我が党に2年前の総選挙のような風が吹いていないことを悟ったようです。それが今回の合流話につながりました」


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■支持率1%割った国民民主党

一方、国民民主党はどうか……というと津村啓介・副代表ら若手議員が玉木代表に直談判して立憲との合流を申し入れし、協議が進まない場合は離党をもちらつかせた。国民民主党の事情を全国紙の政治部記者が語る。

「国民民主党は支持率が1%を割り、国民から見放されている。参院比例区でもわずかに3議席しかとれませんでした。もはや死に体。ただ、立憲に対して強く出られたのは、豊富な資金があるからです。


金庫番と一握りの人間しか把握していませんが党内には50億円〜80億円の資金があると言われています。人気はなくても金満なので、玉木代表も余裕でいられたのです。ところが、津村さんを先頭とした若手議員が立憲との合流をせかした。


年内に先行きが見えないならば離党することも伝えていたようです。いくらお金があっても、これ以上、議員が次から次へと逃げていけば、政党としての体をなくす。そこで、玉木代表は枝野さんの提案に飛びついたのです」

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