黒島結菜、自信がないことに見出す大事なもの 「悪いだけじゃない」
周防正行監督の最新作『カツベン!』でヒロインを務めた黒島結菜にインタビューを行った。
女優、黒島結菜。宮藤官九郎脚本のドラマ『ごめんね青春!』(TBS系)で演じた生徒会長役など、デビューして間もなく、その高い演技力が注目を集める。
その後も、数々の映画やドラマに出演。そして今回、『Shall we ダンス?』や『それでもボクはやってない』など、映画史に残る名作を手掛けてきた周防正行監督の最新作『カツベン!』のヒロイン役をオーディションで勝ち取った。
確かな実力で、女優として順調なキャリアを歩んでいるように思われる。しかし、彼女がインタビュー中、何度も繰り返したのは「自信がない」という言葉だった。
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■『カツベン!』は活動弁士が題材
『カツベン!』の題材は、無声映画の時代、スクリーンの横に立ち、映画を解説する「活動弁士」の仕事。一流の活動弁士を夢見る主人公、染谷俊太郎(成田凌)が小さな町の映画館「靑木館」に流れつき、本物の活動弁士になっていく姿が描かれる。
黒島が演じたのは、俊太郎の初恋相手、栗原梅子。女優になる夢を叶えようとするなか、厳しい現実に直面する役柄だ。
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■梅子の俊太郎の自然な距離感の理由
———黒島さんが演じた梅子はどのようなキャラクターですか?
黒島:すごく一途で、良い子だなと思います。俊太郎に助けてもらってもいるけど、梅子のほうがちょっとだけ大人。小さい頃から、手を引っ張ったり、梅子がリードするところがあって。
大人になっても、かわいらしさがある俊太郎だから、梅子は「助けてあげないと」っていう母性が働くのかもしれません。
———俊太郎と梅子は大人になってから再会するわけですが、幼なじみならではの距離感がとても自然に感じました。成田さんとは演技をする上で相談などされたんですか?
黒島:相談はしていないんですけど、お互いになんとなく、そういう距離感にしようという感じはありました。現場ですごく話したわけではないですし、だからといって、話さないわけでもなく。
一緒にお仕事をするのは初めてですが、同じ事務所ということもあって、成田くんがどういう人か知っているからこその距離感もあったと思います。
———おふたりはどのくらい前から、お互いを知っているんですか?
黒島:私は16歳くらいかな? 成田くんは20歳くらいだったと思います。事務所の演技レッスンで初めて会いました。成田くんが事務所に所属して、最初の演技レッスンで自己紹介する姿も私は見ていて、成田くんも私がレッスンを受ける姿を見てる。
お互いのお芝居のスタートを知っていて、それからいろんな作品を経て、今回の共演なんです。強引かもしれないけど、梅子と俊太郎が久しぶりに再会するのと似ているところがあったから、そんな風に思っていただける距離感になったのかな。