身近なようでお金が心配な法律相談 弁護士が出した答えは…

日本では泣き寝入りしてしまう事案が多いという。早野述久弁護士にインタビューを行い、こうした話について聞いた。


 

■訴訟に踏み切るか迷う人も


早野弁護士

当事者になった際、遭遇した事案が些細だと感じて相談するのに迷う人がいるかもしれない。しかしそのままでは泣き寝入りになってしまうと訴える。

南谷弁護士:相談したほうが良いと思いますし、すれば道が開けるので、意味があると思いますね。日本の場合、トラブルに巻き込まれたときに弁護士さんに相談する習慣がそもそもないので、それによって上手くいかない結果になった人がたくさんいる。


会ってみると、『え?これってこういう風にやれば普通に解決したんじゃないの?』って話はよく聞くので。起きてから数年後に言われても私もどうしようもないので、弁護士に相談するのは早い方が良いんじゃないかと思います。


早野弁護士:泣き寝入りの種類は2つあって、1つは弁護士にも相談せずに請求自体を諦めてしまっているケース。もう1つは、交通事故でも話した保険会社や加害者の提示を誰にも相談せずに飲んでしまうケース。弁護士に依頼すると賠償金額があがるのに、それを知らずに諦めて示談してしまうという泣き寝入りもあります。


弁護士に依頼していただくだけで賠償金は増えるので、賠償金として得たうちの何%かは報酬金として弁護士に支払うことになりますけど、それでもお手元に入ってくる金額はプラスになります。示談はしてるけど、気づかないうちに泣き寝入りしていたというケースは結構あります。


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■お金がハードルになる人のために

日本リーガルネットワークは、12月19日から日本で初めての「ATE保証(アテラ)」の提供を開始する。弁護士費用を立て替えた上で損害保険に似た形式で敗訴時の弁護士費用分の損失をカバーする。トラブルが発生したあとにも契約できるのが特徴だ。

いざ弁護士に頼ろうと思ったものの、いきなり高額な着手金などに手を出せない。さらには敗訴時のリスクを鑑みたときに負担できない場合に助けになるサービスだ。

南谷弁護士:敗訴リスクを気にせずに法的サービスを利用できるように障壁を下げて行くことをしたいなと。日本は色々な分野で泣き寝入りがたくさんあります。


泣き寝入りの原因はいろいろありますけど、弁護士さんに依頼しようとしてもお金がなくて頼めないケースはたくさんあります。欧米と異なり、日本では弁護士費用保険に入っていない人も多いので、いざトラブルに巻き込まれた時に弁護士費用を払えなくて困ってしまうわけです。


■日本は訴訟が少ない?

テレビ番組などでアメリカを訴訟大国として紹介する場面もある。しかし日本ではその逆で訴訟が少なすぎるのではないかと指摘する。

南谷弁護士:日本の場合は泣き寝入りが大量にある。どこ行っても泣き寝入りしている人たちがいるみたいな状況なんです。本来、被害を受けた方が補償を受けとるべきなのに、まったくできていないことがたくさんある。


それは敷居が高くて弁護士さんに行くことをしないし、そういう発想が根付いていない。あとはやはり弁護士費用の負担が原因で、日本はやっぱり訴訟が凄い少ないと思うんですよ。


早野弁護士:弁護士費用保険って自動車保険に付帯してついているんですけど、それが普及し始めて10年間で地方裁判所の交通事故の訴訟件数が2倍に増えたんです。


なぜかって弁護士費用保険があるから。弁護士に依頼する費用を保険がカバーしてくれる。そういう保険に事前に入っている人は『泣き寝入りせずに弁護士に相談行こう』というマインドになっているんです。


お金の問題さえ何とかなればと考える人にはATE保証は大きな味方になってくれるだろう。何かしらのトラブルが起きたときに「弁護士に相談する」との選択を持つのは大事だ。敷居が高いと思いがちであるが、もう少し気を楽にして向き合っても良いのではないだろうか。

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(取材・文/しらべぇ編集部・大山 雄也

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