女性を介抱したら準強制わいせつ容疑で逮捕 その背景と報道の問題点とは

準強制わいせつ

2019/12/22 17:20

逮捕・手錠
(BrianAJackson/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

まったく身に覚えのない濡れ衣で、平穏な人生が一変してしまうことがある。運良く無実が証明されたとしても、逮捕されたという報道やそれを元にして適当に書かれた誤報記事、SNS投稿などがすべて消されるのは難しい。

そして、当人にとっては無実という当たり前の事実を周囲の人たちに丁寧に説明して、誤解を解いていく労力も一方ならぬものだろう。


 

■準強制わいせつ容疑で突然の逮捕

今年、不動産会社社長A氏が準強制わいせつの容疑で都内の警察署に逮捕された事案が報じられた。事実であれば懲役6ヶ月〜10年という重大な犯罪だが、A氏は2週間の勾留の後、不起訴処分となっている。どのような経緯だったのか、しらべぇ取材班は捜査関係者に近い筋から話を聞いた。

逮捕前夜、A氏は知人のB氏、B氏が連れてきた経営者のC氏(初対面)と、同じく初対面のD氏という男性4名、D氏が連れてきた初対面の女性3名と会食していたという。A氏は、会食の目的について、経営者であるC氏とビジネスの話をするためだったと供述しているという。

深夜まで飲んだ後、A氏は帰る方向が同じだった女性Xさんとタクシーに同乗。飲みすぎたXさんが何度も吐き気を訴えたため、帰路の途中にある仕事用にオフィス近くに所有しているマンションに立ち寄り、トイレを貸した。

A氏は、もともと飲み会の後、荷物を取るためそのマンションに寄る予定だったという。


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■女性を残して帰宅

Xさんは40分間ほど吐いていたと証言している。その後、自分でベッドに移動して寝ているように見えたXさんに、A氏が「帰るよ」と声をかけたが返事はなかった。

Xさんが起きたら一人で帰れるだろうと考えたA氏は、午前2時過ぎ、現金等の貴重品がある部屋には鍵をかけ、自身はそのマンションを出て帰宅した。

翌朝、A氏の部屋で一人目を覚ましたXさんは、携帯電話などがないことに気づき、警察に相談。じつは部屋に到着した際、彼女は携帯電話などを「A氏が鍵をかけて帰った部屋」に置いてしまっていた。

そのため、A氏は翌朝彼女に連絡を取ることができず、Xさんは「盗まれた」と認識。さらにその際、「A氏に身体を触られた」とも供述したため、逮捕に至ったというのだ。

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