KADOKAWA、新型コロナ受け児童書207冊を無料化 担当者の思いを聞いた

新型コロナウィルス対応として、KADOKAWAが児童書207タイトルを無料公開すると発表した。

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2020/03/02 19:20

KADOKAWA

27日、安倍晋三首相が新型コロナウィルスの感染拡大を防ぐため、3月2日から春休みにかけて、全国の小中学校と高校、特別支援学校に臨時休校を要請する考えを表明した。

突然の発表と、明確な対策が講じられないままの状況に混乱している家庭も多いことだろう。世間でも、政府の対応に対する賛否の声が入り乱れるなど、国内の空気は重苦しい。

そんな中、大手出版社のKADOKAWAが新型コロナウィルス対応として、児童書を無料公開すると発表。しらべぇ取材班では、同社の担当者である文芸局 児童図書編集部の武内さんに、今回の対応に至った経緯について話を聞いた。



 

■207タイトルを無料公開

KADOKAWAが実施するのは、児童書サイト「ヨメルバ」での児童書の無料公開。『角川つばさ文庫』、『どっちが強い!?』シリーズ、『日本の歴史』など、「角川まんが学習」シリーズの中から選りすぐりの207タイトルを、無料で読むことができる。無料公開期間は子どもたちの春休みを想定し、3月2日(月)~4月5日(日)まで。

同社からは、「新型コロナウイルス感染拡大の影響による小中高校への休校要請、 大規模なイベントの自粛要請を受けまして、 この度の対応を決定いたしました。 ご自宅で過ごされるお子さまに、 素敵な読書体験をご提供できたら嬉しく思います」とコメントが出された。


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■最終的には予定以上の規模に

KADOKAWAがこうした試みを行うに至った経緯について、武内さんは「2月27日木曜日、休校要請の号外ニュースが出たとき、ちょうどつばさ文庫の編集メンバーでチャットを行っていた最中でした」と振り返る。

元々、春休み期間中の企画として、「ヨメルバ」で児童書を無料公開する準備をしていたのだが、休校要請のニュースを受け、チャット上で「『ヨメルバ』の無料公開を前倒しでスタートできないか」という話になったそうだ。

武内さんたちはすぐに社内調整を開始。翌日の金曜日には、児童書の著者の方たちに、協力のお願いをする連絡を行った。すると最終的に、207冊という春休み施策として考えていた以上の規模の児童書を、無料公開できるようになったという。


■武内さんからメッセージも

武内さんから、学校が休みになって自宅で過ごす子供たちへのメッセージももらった。

突然の休校で、お家で過ごさなくてはならなくなってしまい、残念に思っている方も多いと思います。

「退屈だなあ」と思ったときは、ぜひこのサイトをのぞいてみてください。きっと読みたい本が見つかると思います。長い春休みになってしまいましたが、楽しい読書の時間を過ごしていただければ、こんなに嬉しいことはありません!


児童書の編集に携わる立場として、子供たちのために「何かできることはないか」と今回の試みを実施した、武内さんをはじめとするKADOKAWAのみなさん。ネガティブなニュースが目につく中で、こうした心優しい取り組みがあることも忘れてはならない。


○公開サイト:KADOKAWA児童書サイト「ヨメルバ

対象書籍シリーズ・冊数:角川つばさ文庫185点、 角川まんが学習シリーズ22点 合計207点
主な作品ラインナップ:
【角川つばさ文庫】
「怪盗レッド」「オンライン!」「こわいもの係」「こちらパーティー編集部っ!」「いみちぇん!」「1%」「恐怖コレクター」「魔女っ子バレリーナ☆梨子」シリーズ
【角川まんが学習シリーズ】
「どっちが強い!?」「日本の歴史」シリーズ
無料公開期間:2020年3月2日(月)~4月5日(日)

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(文/しらべぇ編集部・野瀬 研人

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