牛乳業界が新型コロナによるトリプルパンチ状態 「休校措置で一日約1900トンの影響」

新型コロナによる給食業界への影響が懸念される中、牛乳業界はトリプルパンチ状態だった…

2020/03/03 13:30


 

■北海道などでは深刻な影響が…

まず、2月はじめから、インバウンド客の減少による影響を受けたという。ホテルでは、朝食に牛乳が出されることが多い。この消費量が減ったのだ。北海道では、おみやげに牛乳が使われている製品も多いため、これもまた打撃を受けた。

さらに、学校給食では、全国で一日に約1900トンの牛乳が消費されていたため、休校措置でも今後大きな影響を受ける可能性がある。乳製品への転用については、「そもそも生乳用と乳製品では、仕入れ価格が全く違う」と話す。

また、「夏はアイスなどの消費が多く、牛が出す乳の量も多くない。しかし、冬は乳の量も多く消費がだぶつきがち」だという。

関東生乳販連は、「この週末は、乳業メーカーに買い取ってもらった。スーパーでの買い占めの影響もあり、何とか消費できた」というが、「今後については、注意深く消費動向を見ていく必要がある」と語った。


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■酪農家を応援する動きも

こういった流れに対して、東海コープ連合は、酪農家・生産者を応援するキャンペーンを実施する。せいきょう牛乳(超高温殺菌・緑)1Lを宅配では3月2週、3月3週に、店舗では3月5日より、緊急普及価格にて値下げする。

酪農家からは、「学校給食向けの生乳(学乳)は、飲用向けの約一割を占め、行き先を失うことになりました。休校で飲まない分を、ご家庭で活用し、栄養を取ってください」。

「酪農家を助けるためにも、一本でも多くのご利用をお願いします」とのメッセージが寄せられているとのことだ。

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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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