「コロナ対策でキャッシュレス決済を勧めた覚えない」 WHOが異例の訂正コメント
新型コロナウイルスの感染を広める可能性に関し、世界保健機関(WHO)の広報担当者を取材した記事が発端だった。
新型コロナウイルス感染拡大が収まらないなか、イギリスのメディア「デイリー・テレグラフ(The Telegraph)」が、紙幣を通じてウイルスの感染が広がる可能性に関して世界保健機関(以下WHO)を取材。その際に得られた回答が物議を醸している。
■現金で感染はあり得る?
問題の記事には、WHOからのコメントとして「現金にはあらゆるバクテリアやウイルスが付着している」という説明に加え、「感染は十分にあり得る。紙幣を扱った後は手を洗い、そして顔に触れないようにすることをお勧めします」との回答が紹介されていた。
WHOの職員はさらに「もし可能であれば、支払いは現金でなくキャッシュレス決済がお勧めです」とも付け加えたが、キャッシュレス決済のシステムが整っている国ばかりではない。国連の機関にもかかわらず、ずいぶん安易な提案をしたという印象だ。
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■WHO広報担当者が訂正
その報道が波紋を広げてしまったことを受け、WHOの広報担当者は米国のメディアに「ウイルス感染を防ぐ方法として、人々にキャッシュレス決済を勧めた事実はない」と異例のコメントを出し、改めて話題になっている。
ただし「お金を扱った後も含め、感染予防のためにはしっかり手を洗うことが重要」という点は強調した模様だ。