れいわ新選組・ALS患者の舩後靖彦参院議員 コロナ対策不十分で参院委員会を欠席

2019年の参院選で当選したれいわ新選組の舩後靖彦参院議員が、新型コロナウイルス対応の不備を理由に委員会を欠席した。

2020/03/10 20:50

ふなごやすひこ

10日、れいわ新選組所属でALS患者の舩後靖彦参院議員が、質疑を予定していた参議院文教科学委員会を欠席した。



 

■「防疫が不完全」

一体何があったのか。その真相を舩後氏が書面で語った。

「2月26日、れいわ新選組は、自民党国対委員長と野党共同会派国対委員長に対し、『国会の「休会」と休会前に新型コロナウイルス対策に係る大規模な緊急補正予算案の成立を求める申し入れ』を行いました。


同申し入れでは、「国会は、私たちれいわ新選組の重度障害議員、難病議員に限らず、与野党の高齢の議員も多く活動する場です。しかし、現在のあまりにも不完全な防疫、対処策では、国会でさえも、私たちは命の危険を感じずにはいられない場所となってしまっています」と記述いたしました」


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■苦渋の決断

舩後議員は、欠席の決断について、苦渋の思いも述べた。

「私は、ALSの影響で人工呼吸器を装着しております。このため、呼吸系に影響が出る感染症にかかると命に関わる現状です。実際、過去にも肺炎で何度か、緊急入院した経験がございます。


皆様の負託にこたえるためにもぜひ質疑を行いたいと考えておりましたが、医療者からの助言も踏まえ、本日の文教科学委員会欠席という苦渋の決断をいたしました。


今後の参議院への登院に関しましては、新型コロナウイルスの感染リスクの状況を鑑みて、適宜判断してまいります」


秘書の岡田哲扶氏は、「舩後議員は、健常者より感染した場合の危険が大きいので、リスク回避のために今回の判断となりました。」と今回の決断について補足した。


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■参議院のコロナ対策は

筆者が参議院の広報課に舩後議員の件について聞いたところ、「個々の事案には答えられない」との回答。

一方、コロナ対策としてやっている措置は「小学生などの参観の中止(3月1日-15日。その後は不明)」「入り口にアルコールスプレーと塩素系スプレーを設置」「傍聴者、面会者をサーモグラフィーで検査」「通常は本会議場は一ヶ所の扉から議員が入るが現在は複数の扉から入れるよう対応」ということだった。

院内は議員・秘書・記者・職員・警察官・SPなど大勢の人が行き交う。それにしては、あまりにも甘い対策だといわざるをえないだろう。

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(取材・文/France10・及川健二

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