新型コロナ問題の真の恐怖とは なぜウイルス以上に人間が怖いのか

新型コロナウイルス問題の背後に潜む真の罠である人災の罠を情報社会分析とともに網羅的に考察。

2020/03/16 07:30


 

■SNSの危険性

買い占め

以上の経過を考えると、今回、トイレットペーパーのデマ騒動が日本全体を実際に困難に陥れ、東日本大震災時にここまでの騒動が起こらなかったのは、むべなるかなとなろう。

もちろんオイルショック時にもトイレットペーパー騒動が起こったわけで、人々自体にはさほど変化はないかもしれないが、メディア・メディアの複雑さ・メディアと人々の関係性が変わっている。


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■パニックの脅威

今やトイレットペーパー騒動のようなパニックがどこから発生するかわからない。14日現在、死者が1,200名を超えたイタリアをみても、医療崩壊によって医療機関がうまく回らない状況が最も危険であることが明らかになりつつある。

医療に直接的にせよ、間接的にせよ、パニックこそが今後いっそう人々にとって危険なのが間違いない。

新型コロナの脅威が落ち着いてきたことの裏返しか、100万人分のPCR検査を提案して批判を受けた孫正義氏の件など、直接的ではない社会的騒乱が目立つようになってきたように思われる。


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■同調圧力の恐怖

また日本は「お上意識」が強い文化ゆえ政府の要請には忠実なほうだ。横並び志向もあって、要請に従わない者を糾弾する同調圧力は強い。

各々の経営事情や空間の事情によって、運営を開始していいかどうかを判断する余地を認めるべきだ。そうでなければ、個々人に新型コロナ以上のダメージがもたらされるのは当然。もはやこれも単なる厄災ではなく人災だ。また、経済危機も無視できない。

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(文/メディア評論家・宮室 信洋

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