クビになった元巨人投手、ピンチからの大逆転劇 「大金が動いて驚く毎日」

元巨人の杉山晃紀さん。現在は不動産営業マン、ダーツ選手として活躍中。現役時代を振り返ってもらった。


 

■現役時代は恥ずかしがり屋

杉山晃紀

イキイキと話す杉山さんだが、現役時代には恥ずかしがりで人見知りの一面もあったと振り返った。自分から声をかけたり、他人に対しアクションを起こすのが苦手だったのだ。

「ファンに自分から直接的になにか行動を起こすことができなくて…。自転車で球場まで行ったり、ファンに目立つルートで帰ったり。気づいてもらいたかったんです。

なにかあるたびにプレゼントを渡してくれた当時の熱心なファンからは、SNSを更新すると今でも応援のコメントが来たりします」

一方で、人と違う行動で目立ち、アピールしたい一心もあった。

「キャンプのときには、ブルペンに最初から最後までいたり、寒い時期に他の人が50、60球しか投げないところを、200球くらい投げたり。ブルペンにずっといると見てくれるだろう、という考えもありました」


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■プロ入りで戸惑いも

杉山晃紀

ただ、高校から、華やかなプロの世界にいきなり入ったことに、気持ちが追いつかなかった部分もあったと告白。

「高校生の頃まで田舎だったので、『プロ野球選手』という肩書があるだけで、なんでこんなに声をかけられるのと、びっくりしたこともありました」

現役から身を引いた今となっては、街中で声をかけられることも少なくなった。たまに、会社の後輩が営業先で言われたという「あなたの会社に、元巨人の杉山さんいるんですよね?」の言葉を耳にする程度。

「あまり自分から『今こんなことしている』と話すことはないですね…」。かつてプロ野球という別世界にいた青年は、街の雑踏に溶け込んでいる。


すぎやま・あきのり

1990年11月1日生まれ 08年、綾部高校から巨人に育成ドラフト1位で入団。11年に引退。一軍出場はなし。

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(撮影・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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