体調不良の急患を「若者のコロナ」と軽視か 死亡した男性はマラリアだった

コロナ・パニックが起きている大病院の救急医療室。急患で運ばれたある若者がそこで無念の死を遂げた。

社会

2020/03/23 08:40

新型コロナウイルス・病院
(TAO EDGE/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

今、この状況下で海外旅行から戻った者が強い倦怠感や発熱を訴えたら、誰もが「新型コロナウイルスに感染か」と考えてしまいがちだ。だが急激な体調不良に襲われる深刻な病気は他にもたくさんある。



 

■海外旅行後の体調不良

英国・ロンドンのサウスフィールズでバリスタとして働いていたダヴィデ・サポリトさん(28)。アフリカ東海岸のザンジバル諸島で過ごした休暇から戻った3月9日、急激な体調不良に襲われて38歳の姉に連絡した。

姉は弟の容体が思った以上に深刻だと直感。海外旅行帰りということもあり、救急車を要請しようと医療ヘルプラインのNHS 111番に連絡してみた。


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■脳マラリアだった

だがNHS111も従来の緊急通報番号の999も、まるでつながらない。ダヴィデさんの姉は2日間にわたり何度も電話してみたが、いくら待ってもまったく順番が来なかった。

そして11日、1時間48分も待たされてやっと電話がつながったものの、ダヴィデさんは搬送先のセントジョージ病院で2日後に帰らぬ人となった。

足の動きがおかしく「目が見えない」と訴えるようになっていたダヴィデさん。脳障害が疑われた彼は、その後の検査で脳マラリアに侵されていたことが判明した。

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■大流行が始まった英国

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