『テセウスの船』ハライチ澤部を出してお笑い最終回にした悲しい理由を推測
テセウスの船ドラマ版、原作と比べると…
■澤部は救世主
その展開だとみきおが救いようのないサイコ野郎になってしまうため、ドラマ版だとせいやを犯人にするしかなかったのかもしれないが、原作を読んだ人間からすると「あんだけお涙ちょうだいの家族愛で引き延ばして、犯人せいやかよ…」となってしまうのだ。
話の展開も正直言って原作と展開が変わってくる過去2回目からはややグダグダになったり、心や文吾が凄まじく無能でイライラするほど。最後にはずみで死んだ後は失笑するしかなかったが、そこで救世主となったのが澤部である。
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■制作陣の見事なパワープレイに感動
澤部を出すことでお涙ちょうだいも効かなくなり失笑している視聴者にダメ押しで更なる笑いを与えることで、爆笑させてストレスを消し去るというパワープレイを、制作陣は選んだのだろう。
シナリオのクオリティでは原作に勝てなかったため白旗をあげつつも、絵面の面白さで強制的に視聴者をスッキリさせる。まさにテレビでしかできない力業で終わらせたのは、ある意味見事としか言いようがない。
理由としてはやや悲しいが、ハライチ澤部を最終回で慎吾に抜擢したのは、グダグダ展開でダメージを受けつつあったドラマがメガンテで自爆して大逆転するような超ド級の展開。最初から最後まで視聴者を釘付けにする展開を見せてくれた制作陣、本当にスゴい人たちだ。
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(文/しらべぇ編集部・熊田熊男)