五輪で日程早めた『足立の花火』中止決定 「皆さんの健康・安全を最優先した」
都内最大規模の花火大会が、新型コロナの感染拡大防止のために、中止に追い込まれる事態に…
東京都は、3月末までとしていた都主催の大規模イベントの中止・延期について、4月12日まで延長することを発表。そんな中、5月に開催予定だった都内の花火大会が中止に追い込まれた。しらべぇ取材班は、主催者から話を聞いた。
■都内最大規模の花火大会が中止に
昨年は、約67万人が訪れた「足立の花火」。都内最大規模の花火大会で、例年7月中・下旬に開催していた。
今年は、東京五輪開催を考慮し、時期を早めて、5月30日に1万5,000発を打ち上げる大会の開催を、予定していた。しかし、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、23日に開催中止を発表。
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■業者と契約解除の協議に
主催者の足立区観光交流協会の担当者は、取材に対して、「皆さんの健康と安全を最優先に考えて、今回の決定を下した」と話す。花火大会当日は、多くの人が集まり、帰りの電車は、相当な混雑が予想される。
また、「開催までに実行委員会の会合が、何度も開かれて多くの関係者が集まることも考慮した」と語る。花火大会の総予算は、1億7千万円で、これから、花火業者などと、個別・具体的に契約解除の協議を行うという。警備員だけで、約700人が投入される予定だった。
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■早めの中止決定の理由
「足立の花火」の中止は、1979年に開始して以来初めての出来ごと。延期は、過去に2度ある。また、6月6日・7日に開催予定だった、昨年は約10万人が来場した「しょうぶまつり&世界の食広場」も中止決定。
こちらには、20店舗が出店予定だった。さらに、足立区観光交流協会が、8月中旬から7泊8日で予定していた「姉妹都市ベルモント市への学生派遣ツアー」も中止になった。
最後に担当者は、「直前の中止は、さまざまな関係者に大きな影響を与えることになるため、早めの決断に至った」と中止の背景について述べた。
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(文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部)