ICUで13日間… 新型コロナウイルス感染症に打ち勝った重症患者

慢性疾患があれば、50代であっても新型コロナウイルス感染症は重症化しやすい。

社会

2020/04/04 12:00


 

■死を意識するように

気道を確保するための「気管挿管」も行われたが絶望的な状況は変わらず、ベンさん本人も家族もついに「死」を予感するようになった。

そんな彼を救ったのは、リウ・メイ・フォン(Liew Mei Fong)医師の判断で投与が試みられた『カレトラ(Kaletra)』。これは抗HIV薬の『ロピナビル』と『リトナビル』を配合した薬だという。


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■ついに自力で呼吸が

やがて人工呼吸器は左右の鼻の孔に挿入する経鼻カニューレへと変更になり、ついに自力での呼吸が可能になった3月17日、ベンさんはICUから隔離病棟へ。さらに24時間ごとのウイルス検査で3度とも「陰性」が確認され、21日には退院が叶った。

ベンさんはインタビューで「決してあきらめず、熱心に治療を続けてくれたお医者様と、とても親切な看護師さんたち。アレクサンドラ病院の皆様には心より感謝しています。今、自分がこうして生きていることは奇跡のようです」と語っている。


■アビガン承認を待つ日本

有効な治療薬やワクチンの開発は世界的に急務となっており、多くの国で複数の薬について試験が続けられている。日本では3月29日、安倍内閣総理大臣が「新型インフルエンザ薬『アビガン』を、新型コロナウイルスの治療薬として正式に承認するためのプロセスに入る」と話した。

このたびベンさんに投与された抗HIV薬の新型コロナウイルス感染症の治療効果に関しては、WHOを中心が研究および試験を進めているという。

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(文/しらべぇ編集部・浅野 ナオミ