新型コロナ感染の高齢女性 人工呼吸器を若い患者に譲り死亡「良い人生でした」
新型コロナウイルスに感染したお年寄りが、人工呼吸器をつけることを拒否。「どうか若い患者さんを助けてあげて」と思いやった。

新型コロナウイルスに感染し、呼吸が困難な状態に陥った女性がいる。そのため医師団は人工呼吸器の使用を提案したが、女性の答えは「いいえ、結構です」。素晴らしい人生を送れたと語った女性は、若い命を優先してほしいと医師団に訴えかけた。
■体調を崩した女性
ベルギーで暮らしていたスザンヌ・ホイラーツさん(90)が、いきなりの食欲不振と息切れに悩み病院に向かった。
その後の検査で新型コロナウイルスに感染していると分かったことから、スザンヌさんは3月20日に緊急入院。だがスザンヌさんの状態はまるで改善せず、それどころかどんどん悪くなっていったという。
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■人工呼吸器を拒否
呼吸困難に苦しむスザンヌさんに対し医師団は「人工呼吸器を使用しましょう」と提案したが、スザンヌさんは「嫌です」と拒否。
その理由を問われたスザンヌさんは、「私のために用意してくださった人工呼吸器は、若い患者さんのために使ってあげてください」「私はとても良い人生を送れましたよ」と答えたという。
感染者数の増加に伴い人工呼吸器が不足していることを知っていたスザンヌさんは、自分が犠牲になってでも若い人に生きてほしいと願っていたようだ。