志村けんさんはお笑い界に何を遺したのか 内村光良に託されたコントの未来
志村けんさんのお笑い界での立ち位置や残していった影響をエピソードとともに考える。
■松本人志・岡村隆史の支持も
コント職人の志村さんは、一方でコント一筋の不器用さもあり、一時期勢いを失っていた。しかし志村さんはのちにコントの王として復活する。
この浮上劇は、志村さんの有名なギャグ『アイーン』を新たに広めた岡村隆史や、コント職人志村さんの生き様を賞賛した松本人志らによるものだった。これもひとえに志村さんの人望と存在そのものがお笑いである志村さんのカリスマによるものだ。
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■権力をとらない
また、志村さんはビートたけしらいわゆるビッグ3達とは少し距離があるポジション。これは志村さんがドリフであるがゆえに少し旧世代だからでもあるだろうが、芸能界の権力争いに長けていなかったからでもあるかもしれない。
しかし、これこそが志村さんの魅力だろう。志村さんが怒っても笑いになってしまうイメージがある。
権力や権威を追い求めるようなことはなく、優しいがゆえに人を怒れない、そんなイメージが付きまとう。志村さんが老若男女から、後輩芸人から愛されたのもその人柄ゆえ。
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■コント番組の復興はあるか
志村さんの訃報を受け、様々な追悼番組がつくられている。その中でも志村さん自身が出演し言葉を残している『中居正広のキンスマスペシャル』(TBS系)は貴重だ。じつは本放送でも16.6%の高視聴率。今回より一層高視聴率が期待できる。
この結果が様々に反響を呼び、NHK総合『ファミリーヒストリー』で笑福亭鶴瓶が志村さんを評して言ったような、家族を思い起こさせるような笑いやコントが再評価され、お笑いの世界の幅が大きく広がる未来を期待したい。
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(文/しらべぇ編集部・宮室 信洋)