「帰省ラッシュ」「東京脱出」はフェイク報道だった? 現地を確かめた

緊急事態宣言を受けて、バスタ新宿は帰省客で混雑しているとの報道に疑惑の声があがっている。

社会

2020/04/09 18:00

バスタ新宿

新型コロナウイルスをめぐっては、疑惑の声が向けられている報道がある。緊急事態宣言でより一層の外出自粛などが呼びかけられた7日、全国各地に向けて高速バスが出発するバスタ新宿(東京)で、「帰省ラッシュ」が相次ぎ、利用客でバスや待合所があふれている、というものだ。

だがネット上では、実際に訪れた人の投稿や報道各社の比較から、「フェイクニュースではないか?」と疑惑がもたれている。編集部は、実際に確認してみた。


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■「利用客であふれる」VS「人影まばら」

とある日刊のスポーツ新聞は、「東京脱出」「利用客であふれる」とセンセーショナルなキーワードを使い記事を配信。本文中に「利用客で混雑」といった表現はあったが、掲載されている写真はなかった。

また「若者が」とあるように、帰省する乗客の主な層が若い世代である、と思わせる一文が見られた。一方、テレビ局はその記事が配信された同日に生中継し、「人影はまばら」「利用客ゼロの路線」などと報じ、2メディアの取材が相反する結果となった。


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■報道に厳しい指摘

ネット上では、こうした点に気づいた人から疑問の声が噴出しており、「もうフェイクにはうんざり」「信用できない」と厳しい目が向けられている。

一方で、ガラガラになったバスタ新宿の様子を知り、「事実なら、地方都市にいる身としてはありがたいです」と、感染者の少ない地域へ流入する事態が発生しないことに、安堵の声もあがっていた。


■閑散としていた

検証するため編集部はバスタ新宿で観察を開始。バスタ新宿では、夜行バスが次々発車する18〜21時ごろに乗客が集まり出す。普段、帰省する際に利用する記者は、この時間帯における待合室の混雑状況をよく知っており、椅子は満席で、壁際でさえも立てないほど混雑しているのだ。

緊急事態宣言が出た翌日である8日は一転、閑散としていた。待合室の席は空白だらけで、壁際に立つ人は皆無。ざっと数えても50人いるか、いないかといったところか。若者だけでなく、中年や高齢の姿も見られた。

座席状況も掲示されている、各方面に向かうバスの時刻表を見ても、「余裕あり」を示す「丸印」が目立った。突然の緊急事態宣言に焦り、バタバタと準備に追われ、一夜明けてから帰省へー。そう仮定すると、やはり冒頭の報道はいささか過剰だったのかもしれない。

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(文/しらべぇ編集部・しらべぇ編集部

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