「岩手県民は新型コロナを対岸の火事で見てる」との報道は本当か 県庁などに聞いてみた

岩手県民が「新型コロナを対岸の火事と見ている」はいったい本当なのか。県内の様子を追った…

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2020/04/14 08:20

岩手県・盛岡駅
(CHENG FENG CHIANG/iStock/Getty Images Plus/写真はイメージです)

全国各地で新型コロナ感染拡大が進む中、岩手県の感染者数は未だゼロ。そんな中、一部メディアの報道に対して、県民が怒りの声を上げている。しらべぇ編集部は、県庁に県内の実情を聞いてみた。



 

■県民が報道に対して怒りの声

あるメディアが、「岩手県民が今の生活ぶりについて、『普段通りの春を迎えている』。『まだ対岸の火事で見ている』と語っている」と報じた。

これに対して、盛岡市民がSNS上で「違います。みんな恐ろしい気持ちで仕事しています」とした上で、「対岸の火事・普段通りの春? 誰がそんなこと言ってたんですか 」と反論。

「接客してて思うことは、他県の方が増えてきたということです。感染者ゼロは信用してはいけないと思います。怖い思いで生活しています」と怒りをあらわにした。実際、岩手県内はどのような状況なのだろうか。


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■不安抱えながら仕事している状態

岩手県商工労働観光部の担当者は、一部メディアの報道について「違和感がある」と語る。まず、県内のスーパーなどで、マスクを付けている県民が、かなり増えていることを実感しているという。

担当者が、仕事帰りにドラックストアに寄っても、3月以降マスクの在庫がある風景を見たことがないそう。また現在は、2~3月と比較して、布製のマスクをしている人がかなり目立って来た印象を受けている、と話す。

また、街の人通りも普段と比べると少ないという。窓口業務の担当者は、どんな人が訪れるか分からないため、不安を抱えながら仕事をしている状態とのこと。

さらに、「県民は、いつ感染者が出てもおかしくないと感じていると思う」と語る。編集部は盛岡市役所も取材したが、「県庁担当者と同じ感覚だ」と述べた。


■地域内の経済を県民で支えていこう

そんな自粛ムードが漂う中で、地域内の経済を地域の人々で支えていこうというキャンペーンを始めたという。

それが、岩手県といわて観光キャンペーン推進協議会が主催する、4月1日~6月30日まで開催の「泊まって、食べて地元を元気に応援キャンペーン」だ。県内のキャンペーン参加宿泊施設に宿泊することで、抽選で南部鉄器などがプレゼントされる。

これは、あくまで県民向けのものだが、こんな時期でもあり、色々な意見が寄せられているという。

担当者は、「今の状況が、いつ収束するか分からない中で、県内の業者がお金を借り続けることはかなり厳しい」とした上で、「せめて狭い地域内で、経済循環をさせていこうという意図がある」と語る。

「なお、感染者が出た場合は、エリアを限定してこのキャンペーンの中止を検討していくことになる」と述べた。

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(文/しらべぇ編集部・おのっち

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