60代“一般人”男性が戦闘機初体験の上空でパニック 緊急脱出し大騒動に
フックひと引きで国防省と空軍、そして隣国ドイツに迷惑をかけた男性。退職祝いがまさかこんな騒動になるとは…。
昨年3月、フランスの空軍基地を飛び立った2人乗り戦闘機の後部座席がいきなり緊急脱出モードに切り替わり、射出座席が空中に投げ出されるというインシデントが発生していた。状況全体が明らかにされ、乗っていた人物の年齢などが関心を集めている。
■さっそうと戦闘機に…
フランス航空事故調査局が明らかにしたところによると、問題が発生したのは、昨年3月20日にフランスのサン=ディジエ空軍基地を飛び立った1機。
95億円もする戦闘機で、操縦していたのは飛行経験が2,000時間の35歳のパイロット、後部座席に乗っていたのは、定年退職祝いに体験飛行をプレゼントされた64歳の一般人男性だった。
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■猛スピードで47度の機首上げ
男性は簡単な説明を受けた後、パイロット姿で戦闘機に乗り込んだが、訓練ひとつ受けていない彼には強烈すぎる体験だった。
一般旅客機の離陸時の機首上げは10度から15度ほどだが、その戦闘機は47度も上がり、男性はその時点でパニックに。762メートル上空で股下の緊急脱出用ハンドルを引き、機体から放たれた射出座席はロケット噴射により勢いよく上空へ放たれた。そして、ドイツ国境に近い野原に落下してしまった。
重力加速度の負荷によるブラックアウトを防ぐためにはいていた「耐Gスーツ」はゆるみ、、ヘルメットも酸素マスクも吹き飛んでいたことがわかっている。