新型コロナで大打撃のゲーセン『中野TRF』 店長の退職は「未来のため」だった
どこかレトロな雰囲気が漂う街・中野にて愛されるゲームセンター『中野TRF』が、新型コロナによって直面した危機とは…。
日本が誇るポップカルチャーやサブカルチャーがごった煮となっているのが、東京都・中野区にある『中野ブロードウェイ』。初めて訪れた人は、そのあまりの濃ゆい空間に驚かされることだろう。
そんな中野ブロードウェイの4階に位置し、格闘ゲームの隆盛を見守ってきた聖地『中野TRF』も今回の新型コロナウイルスの影響を大きく受けてしまった。
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■中野TRFとは
「えっ、ここがゲーセンなの?」と思わず勘繰ってしまいそうなほどこじんまりとした敷地だが、数々の格ゲータイトルを盛り上げてきた実績のある名店。例えば同名の少年漫画を原作とし、2005年より稼働した『北斗の拳』は、同店にとって代名詞ともいえる存在だ。
あまりに大味すぎる同タイトルは稼働してすぐに「糞ゲー」の烙印を押されるに至ったが、先人たちが偉大なる研鑽を積み、一周回ってバランスの良い「神ゲー」へと昇格。現在では「世紀末ゲー」とも称され、中野TRFからは大勢の有名プレイヤーが輩出された。
また『北斗』以外にも様々なタイトルを盛り上げてきた実績を持っている。ここ最近では『ストリートファイター4』シリーズにも力を入れており、中野TRFでは同シリーズの最終調整版である『ウルトラストリートファイター4』(ウル4)のイベントが、今年に入ってからもプレイヤー主導で徐々に盛り上がってきているという。
しかし、そんな最中に新型コロナの影響を受け、同店は4月5日から「休業」の状態に。さらに現店長・長山氏の退職も発表され、多くのゲーマーに衝撃を与えている。現場で一体何が起こっているのかを確認すべく、しらべぇ編集部が直撃インタビューを試みた。
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■現店長の思い
記者がインタビューでお店を訪れたのは、今月10日のこと。ちょうど東京都から「感染拡大防止協力金」の対象施設が発表され、「ゲーセンも対象に含まれる」という発表がされたばかりであった。
———早速ですが、退職を決意されるまでの経緯を聞かせて頂けないでしょうか。
長山氏:お店を閉めている間も当然、家賃などの費用は発生し続けるのですが、その中でも「人件費」にかかるコストを削ろうと考え、今月末での退社を決意しました。もちろん店の存続を大切にしたいという気持ちも強いのですが、コロナの影響がいつまであるか分からないので、「家族を養っていく」ことを考えて一旦しっかりと就活しようと考えています。
就いた先で兼業が可能であれば、中野TRFにはちょくちょく顔を出したいとは思っています。まあ…転職先次第ですけど(笑)