“お客様は神様”ではない 「カスハラ」で客側に有罪判決事例も

社会問題にもなっている、カスタマーハラスメント。どんな言動が“カスハラ”になるのか、

コラム

2020/05/05 16:00

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(OkinawaPottery/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

従業員に対する理不尽なクレームや罵詈雑言などは、昨今では「カスタマーハラスメント」と言われ、社会問題となっています。クレームと“カスハラ”の線引や、有罪となった判例について、私弁護士の齋藤健博が解説します。



 

■“カスハラ”の線引は

従業員に対する「顧客や取引先からの暴力、悪質なクレームなどの著しい迷惑行為」がカスタマーハラスメントと言われます。

いわゆる“カスハラ”については、今後対策の検討が決定しています。2018年には厚生労働省が報告書をまとめ、「顧客や取引先からの著しい迷惑行為」がこれに該当。

なお、報告書では「一般的には顧客や取引先など外部の者から著しい迷惑行為があった場合にも(中略)労働者の心身の健康も含めた生命・身体等の安全に対する配慮が必要となる場合があることを考えることが必要」と指摘されています。

要は、常連のクレーマーが典型的だと思うべきです。


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■どう対処すればいい?

カスタマーハラスメントの重大なケースでは、従業員が退職したり、心に病を抱えてしまうケースもあります。企業や個人はどのような対策をとるべきでしょうか。

対応としては、原因を追究することが不可欠です。本来店員と顧客の立場は対等であるべきでしょう。というのは、お客様第一主義・お客様ファーストなどの考え方は、ある意味で対等なサービスや物品に対する付加価値として考えることはできましょう。

現実に被害を受けたお客さんと、単なるクレーマーとの線引きを現場レベルで測れるよう、定義づけをするのが有用です。例えば、1時間に3回以内は不当である…などです。


■有罪となった判例も

大阪地方裁判所において、判決の形式で平成28年6月15日に出されたケースでは、大阪市内の職員への暴言や膨大な数への情報公開請求などを繰り返した結果、大阪市住吉区の役所の業務に支障をきたしたとして、面談強要行為の差し止め・損害賠償請求をした事案があります。

ここでは、80万円を損害額として請求が認容され、判決でも差し止めを認めています。

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(文/弁護士・齋藤 健博

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