73歳・江戸前寿司職人のSNSチャレンジが話題 「文化を絶やすわけにはいかない」
新型コロナの打撃を受けつつも、新たな取り組みを始めた寿司職人の想いに迫った…
新型コロナウイルスの影響で、飲食業界が壊滅的打撃を受けている中、本格江戸前寿司の名店が新しいチャレンジを始めた。しらべぇ取材班は、店主や元スタッフに今の気持ちを聞いた。
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■新型コロナに負けずチャレンジ開始
芸能人もお忍びで足繁く通う、下北沢にある「鮨ほり川」。1975年に開業し、45年休まずに営業してきた名店も、新型コロナの影響を受けている。2月末から客が徐々に少なくなっていき、先月4日から今月の6日まで、店を閉じた。この間、店主は今後についてじっくり考えたという。
5月7日(木)から感染症の対策をきちんとして、時間を短縮して少しだけ店を開きます🐟みなさんのフォロー、いいねに励まされた1ヶ月でした。本当にありがとうございます🍣ご予約お待ちしています。https://t.co/8BW0SLN7e6 #note
— 73歳すし屋のツイッター【現役】 (@sushi_horikawa) May 5, 2020
そこで、本格的に始めたのがSNS。アルバイトの大学生と、現在は社会人で元アルバイトの秋谷氏から教えてもらいながら、投稿を重ねているそうだ。もともとは、年配客が多い店だが、店主には、ぜひSNSを使っている若い世代にも店に来てもらいたいという想いがある。
「昔は、江戸前寿司を気軽に和気あいあいと食べる文化があった。銀座の寿司店などで接待として江戸前寿司が使われるようになり、いつのまにか、敷居が高いものになってしまった」と話す。
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■江戸前寿司文化を守るため
店主みずから、魚は豊洲市場へ、野菜や果物は、築地の場外へ仕入れに毎日通う。長年の顔見知り業者が、店頭に並んでない珍しいものをこっそり出してくれることもあるそう。
「若い世代に、江戸前寿司という文化を伝承していかなければならない。回転寿司がすべてではない」と熱く語る。
好きなものを好きなように食べて欲しいという想いから、コースは今までやっていなかった。しかし、「カウンターのお寿司屋さんは、価格の見当がつかなくてそわそわしてしまう」という声が出たため、ほり川スペシャル(税抜8,000円)を始めた。