他県ナンバー狩り被害が深刻化 「ウイルスより恐ろしいのは人間」との声も

新型コロナの影響で心がすさんでいるのか…悪質な嫌がらせにあった被害者の想いとは…

2020/05/10 12:30

他県ナンバー狩り・自粛警察
(画像提供:清掃員さん)

先日、しらべぇ編集部は、自粛警察活動が活発化している件を取材した。今度は、北海道内で「他地区ナンバー狩り」が発生。しらべぇ取材班は、その被害者から詳しく話を聞いた。



 

■札幌ナンバーで他市へ向かっていたところ

被害者の清掃員さんは、9日、会社の資材を運ぶために札幌ナンバーの車両で、国道36号線を一路室蘭まで向かっていたという。異変に気付いたのは、苫小牧に入ってから。ここからはナンバープレートの管轄が変わるとのこと。

「どうも、ほかの車両が車間を取っているように感じた」と清掃員さん。追い抜いていく際には、強い視線を向けていくドライバーも何人かいたそうだ。出発してから2時間弱がたった午前11時ごろ、昼食の買い物を兼ねて立ち寄ったスーパーで、驚くべき光景を目にすることに。


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■スーパーの駐車場で嫌がらせ

買い物をしてから、約15分後駐車場に戻ると、ワイパーとフロントガラスの間に紙が挟まっていた。「ウイルスを運んでくるな」。

「ウイルスを恐れる気持ちはよく分かる。自分だって怖い。しかし、して良いこととそうではないことがある」と清掃員さん。ワイパーに挟まれた紙を取った後に、車に乗り込み、周囲を見回してみたが、それらしき人物はいなかったとのことだ。

「同じ北海道民として、いや、同じ日本国民として、深い悲しみを覚える。ウイルスよりも恐ろしいのは人間だという言葉を実感した」。「ウイルスは人を思う優しさや思いやりまで冒してしまうのか」と嘆く。


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■全国的に被害が深刻化

他県ナンバー狩りは、全国で起きており、車が傷つけられたり、窓ガラスが割られる事態も発生。かつては、東日本大震災時に、福島第一原発事故の影響で、原発周辺地域のいわきナンバー車両が全国に避難した。その際に、「放射能を持ち込むな」などと、同様の被害を受けたことがあった。

SNS上では、「自分の『正義』を押し付ける連中が全国で発生中。ひどいですね。こんなことやってる暇があったら、もっとほかに社会貢献できることがあるだろうと思います」といった声が寄せられている。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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