『びっくりドンキー』、“例のゴリラ”と店名が全く関係なかった事実明かす
全国336店舗の「びっくりドンキー」を展開するアレフは22日、約50年前に誕生した伝説の「1号店」についての情報をメディア向けに公開した。
全国336店舗の「びっくりドンキー」を展開するアレフは22日、約50年前に誕生した伝説の「1号店」についての情報をメディア向けに公開。店の代名詞ともいえる人気商品「ワンプレートハンバーグ」の生誕秘話などを改めて明かした。
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■あっという間に競争激化
びっくりドンキーの記念すべき1号店は、1968年12月に岩手県盛岡市にオープンした、ハンバーガーとサラダのレストラン「べる」 。広さは13坪ほどで、創業者の庄司昭夫氏が、当時オシャレだったハンバーガーに魅力を感じ、専門店での修行を経てお店を出した。
しかし1970年には日本初のハンバーガーチェーン「ドムドムバーガー」が東京・町田にオープン。そして1971年には、マクドナルド第1号店が東京・銀座にオープンするなど、日本におけるハンバーガー文化の大転換期があっという間に訪れてしまう。
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■挫折が「定番料理」を…
この話を事前に耳にした庄司氏は、ハワイへ視察に行き現地で本場のハンバーガーを実食したところ「これは敵わない」と実感。そこで日本風のハンバーグ料理を…という思いを胸に、帰国後ハンバーガーショップから「ハンバーグの和定食」を目指したワンプレートのハンバーグ店に方向転換したという。
それが現在の「びっくりドンキー」メニューの原点だ。ハンバーグは箸で切れる柔らかさに調整した上、ごはんとみそ汁に合う和風醤油ソースを開発するなど試行錯誤を重ね、現在のスタイルが完成している。1980年には「びっくりドンキー」の店名で1号店が誕生し、徐々に全国への展開が始まった。
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■マクドナルドは「サラブレッド」
店名の「びっくりドンキー」の語源は、英語でロバを表す「Donkey」から。樽とか置いてありそうな店舗外観のワイルドさからウホウホしている屈強なゴリラを頭に浮かべてしまうが、それは関係がなかった。
同社は「決してカッコいいとは言えないけれども、一生懸命に頑張るイメージがあるロバにちなみ、『のろまでもいい、たくましく育って欲しい』という願いが込められています」と説明している。
命名したのは創業者の庄司氏で、外国からきた大チェーン・マクドナルドを「サラブレッド」と仮想し、自らの店を「ロバ」と比較したという説もある。同氏は2011年に68歳で亡くなっているが、ユニークさに溢れた敏腕経営者だった。
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(文/しらべぇ編集部・キモカメコ 佐藤)