風評被害が甚大な多目的トイレ 「しわ寄せを受けた」人々から悲鳴も
「多目的トイレが使いづらくなった」と頭を抱える人が多数。その背景は…。
■オストメイトの現状
記者は『日本オストミー協会』の東京支部に、多目的トイレをめぐるオストメイトの人々の苦労について取材を行なった。
担当者自身もオストメイトとのことだったが、やはり多目的トイレを使用する際に「周囲の目が気になった経験」は少なからずあるという。本人だけでなく、オストメイトの知人も同様の経験があるとのこと。
また、スムーズにいけば10分以内にトイレを済ませられるケースもあるが、装具の交換などで時間を要す場合、トイレの使用に1時間近くかかってしまうことも。そういった際に周囲から受けるプレッシャーも、決して少なくないようだ。
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■夏場はとくに危険だった
すでに6月も中旬に差し掛かり、気温は次第に夏へ。そうなると水分補給が重要になってくるが、オストメイトの人々も夏は多目的トイレを使用する機会が増えるのではないか…。
担当者に聞いてみると、「確かに他の季節と比べると、用をたす回数は増えるかもしれません」「それよりも暑さで装具の周辺が蒸れてしまい、その関係で機器の交換頻度がやや増える人が多いみたいです」とのこと。
機器の交換の際にも多目的トイレを使用するため、やはり夏になると多目的トイレの使用回数が多くなるようだ。今回の風評被害の件も決して見捨ててはおけないが、オストメイトの人々がどれだけの苦労をしているか、少しでも多くの人に事情を理解してほしい。
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(取材・文/しらべぇ編集部・秋山 はじめ)