学校現場でマスクトラブル勃発中 文科省・各教委・現場の対応とは…

学校現場でマスクトラブルが勃発中。その対応と対策を、各教育機関に聞いてみた…

2020/06/13 13:00


 

■一律な着用求めていない

現在起きている学校現場でのトラブルについて、担当者は、「常識として、アトピーの児童・生徒に一律にマスク着用を求めるべきではない。個々のケースに応じて、判断していく必要がある」と述べた。

曜日を分けて分散登校を実施中の品川区。教委によると、品川区は独自のマニュアルも作成し、きめ細かい対応を心がけているという。「品川区においては、アトピーの児童・生徒に無理にマスクを着用させているケースはないと認識している」と語った。

なお、分散登校による休日の日に、児童・生徒が公園で遊んでいると、教委に「なぜ平日に公園にいるのか」といった通報が入ることがあるそうだ。


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■教委として適切に対処中

世田谷区教育委員会は、暑い時期に入ってきたため、個人の体調に応じて、マスクを外すことも可能と各学校に通知しているとのこと。

千葉県習志野市教育委員会は、「市内に23ある小中学校にマスクトラブルについて確認中たが、連絡が取れた学校については、そういったトラブルを聞いていない。もし、保護者からそのよう通報が入った場合は、教委として適切に対処する」と語った。


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■理想と現実の間で悩む現場

一方で、千葉県内の小学校校長は、「理想と現実は違う」と話す。「アトピーの児童に、マスクを外すことを認めると、ほかの児童から、『なぜあの子だけ』といった意見がでる。また、それがいじめにつながることもある。

さらに、複数の保護者から、「あの児童が認められているのだから、うちの子供も外すことを認めて」と電話が入る。「個別対応を認めれば、認めるほど、学級・学校経営が崩壊につながっていく」と難しい対応を迫られている現場の姿を語った。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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