10万円給付のスピードには地域差も 現場からは「限界超えている」との声

特別定額給付金10万円の支給率にバラつきがあることが判明。その要因とは…

2020/06/30 15:40


 

■高い給付率の要因とは

札幌市のスピディーな支給要因は、ほかにもある。全国の自治体は、オンラインによる申請を先に始めたため、これが大混乱の引き金となった。オンライン申請では、間違った内容が入力されたり同じ人が何度も入力したりすることが、トラブルの要因になった。

そのため、札幌市は当初オンライン申請を見送り、郵送のみの受付とした。そのため、全体の99%は郵送申請によって処理できたという。それと同時に、新たなシステム開発を始め、ある程度の処理が終わった段階でオンライン申請を導入した。

担当者は、「オンライン申請トラブルに巻き込まれなかったことは、非常に良かった」と語った。


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■現場からは悲鳴の声が多数あがる

また、SNS上では、現場の給付金担当者から、悲鳴が多くあがっている。「深夜の2時から3時まで作業をさせられる」、「現場の仲間が辞めていってしまった」などといった声だ。

千葉市は、この点について、「作業しているスタッフは、終電までには帰ってもらうようにしている。ただ、休日も交代で勤務している状況ではある」と語った。

札幌市は、「業務委託しているスタッフでは対応できない問い合わせを、市職員が日中ずっと受けている状態。そのため、作業はどうしても夜間になってしまう」と話す。


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■厳しい対応を迫られる現場

しらべぇ取材班は、地方都市で連日深夜の2時過ぎまで灯りがついている市役所を確認。ここの職員は、「国の言うことが、コロコロと変わるために、その都度現場は混乱する。また、市民からは、『早く振り込まないと、殺すぞ』といった脅迫めいた電話もかかってくる」。

「すでに休職した職員もおり、現場はもうとっくに限界を超えている」と厳しい現実を語った。

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(取材・文/しらべぇ編集部・Sirabee編集部

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