松戸市が新型コロナ人権尊重緊急宣言を発表 市長は「差別や偏見は決して許されない」
「新型コロナウイルス感染症の感染拡大に伴う人権尊重緊急宣言」が話題。その真意とは…
新型コロナに感染拡大による差別や偏見、いじめが社会問題化している。そんな中、松戸市の毅然とした宣言が今話題を呼んでいる。しらべぇ取材班は、松戸市などから詳しく話を聞いた。
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■教育現場でも差別・偏見が
現在新型コロナによる差別・偏見は教育現場にも及んでいる。公益社団法人滋賀県人権教育研究会(大津市)によると、せきをしただけで周囲の子供たちが非難したり、マスクを装着していない子を避けるといった行動が県内の教員から報告されているという。
大津市では、教員がコロナ人権用学習動画を作成し、それをもとに子供たちに啓発授業を行っている。
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■エッセンシャルワーカーへの感謝の気持ち
そんな社会問題に対して、松戸市が「新型コロナウイルス感染症の拡大に伴う人権尊重緊急宣言」を発した。社会活動を継続するためには、医療・介護関係者やライフライン・物流などの機能を維持する方の力が欠かせない。
そのため「エッセンシャルワーカーへの感謝の気持ちを忘れないように」という思いを宣言に込めたという。
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■正しい情報と知識に基づいた行動を
宣言文には、児童・生徒向けも用意されており、漢字にカナがふられている。
その内容は、「感染のリスクは誰にでもあります。偏見や差別的な言動に同調せず、正しい情報と知識に基づいた行動をとることがなにより大切です。闘う相手は人間ではなくウイルスです」。
「新しい生活様式を守りつつ、一日も早い新型コロナウイルス感染症の終息を願うとともに、新型コロナウイルス感染症に関する『差別・偏見やいじめ等のないまち、まつど』を目指し、市民と市が一丸となって推進していくことをここに宣言します」などとなっている。