「入って大丈夫…?」 スケスケ過ぎて不安になるトイレに込められた最新技術
日本財団がプロジェクトの一環として導入した、公衆トイレのデザインと仕組みが話題だ。
代々木公園(東京・渋谷区)近くにある、代々木深町小公園に5日設置された公衆トイレが話題だ。
一見すると中が透けており、入っても大丈夫なのかと不安になるが、鍵を掛けると不透明に切り替わる最新テクノロジーが実装されており、ネット上で「安心して使える」「すごくいい」と、称賛の声が殺到している。
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■渋谷区内に快適に使えるトイレを
今回のトイレは、公益財団法人の日本財団が、快適に公衆トイレを利用できるよう始めたプロジェクト「THE TOKYO TOILET」の一環として行ったもの。
「公衆トイレ」と聞いて、一般的には「暗い、汚い、臭い、怖い」と、ネガティブなイメージがつきまとう。これらの印象を払拭し、誰もが不快感なく利用できる公衆トイレを、渋谷区とも連携し2021年夏までに17ヶ所設置していく予定だ。
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■停電しても大丈夫
代々木深町小公園のほか、近くにある「はるのおがわコミュニティパーク」でも同様に、施錠すると不透明になるこのトイレが設置。
日本財団の担当者は、「鍵が掛かってない状態だと、外壁は通電し透明の状態を保つが、鍵が掛かると電気が切れ不透明に変化する構造になっている」と説明。
通電してはじめて丸見えになるため、停電時は不透明。そのためトイレ利用中に停電になり、中が見えてしまう問題は発生しないと強調する。
建築家の坂茂(ばん・しげる)さんが考えたもので、「トイレ内がきれいかどうか、誰も隠れていないかと2つの心配点が挙げられる公衆トイレに対し、今回の技術を使うことで解消できる」思いが込められているという。