国民民主党が分党して立憲民主党と新党結成へ 総選挙前に野党の再再編もありうるか

はたして、野党はどこへ行くのか。要注目である。

2020/08/12 10:40

玉木雄一郎・枝野幸男

7日、新宿駅西口で日本共産党の志位和夫委員長の街頭演説があった。

筆者は取材のためそこにいたのだが、同党の幹部職員が歩み寄り、立憲民主党と国民民主党の合流話について、「立憲の福山哲郎幹事長が、国民側が提示していた新党名を議員の投票で決めるという案を飲んだ。これで合併に向けて一気に加速していくなあ」と筆者に呟いた。



 

■臨時役員会で協議

立憲と国民の合流話は今年2月に一回、頓挫したが、6月から再び、立憲の福山幹事長と国民民主党の平野博文幹事長が定期的に会って両党合併について協議。党の理念や政策、党名、綱領、規約などの決め方について、一つ一つ話し合い、合併に向け着実に前進してきた。

方法は両党ともに一度解散して、新党を創るというものだった。最も難題だったのが党名の決め方で、立憲側は新党名も『立憲民主党』にすることを提示し、国民側が難色を示していた。立憲が党名について譲歩したことにより、両党がまとまって合併するかに見えた。

しかし、国民民主党は11日、臨時役員会を開いて対応を協議。だが、新党に参加したいという意見と党に残りたいという意見が出され、玉木雄一郎代表は分党して、立憲参加組の新党と、新党としての国民民主党に分割することを一転して提案、了承を得られた。


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■「分党するしかない」

分党案について、「いつ思いついたのか」と問われた玉木氏は、11日朝、平野幹事長より協議内容の説明を受けてからだったと記者団に明らかにした。

玉木氏は11日夜の会見で、「合流すべきという人と合流すべきではないという人で”分党”するしかないという結論に至りました。私自身は合流新党には参加いたしません。私は国民民主党を率いてきた船の船長として自分自身は合流には参加せず党に残り、同志とともに行動を共にすることにいたします」と説明。

その上で、消費税減税など軸となる基本政策について一致点が得られなかった、政党は理念と政策の一致が根幹で、「一致点が見いだせなかったことを残念に思います。早ければ来週にも両院議員総会を開いて、了承が得られれば、分党できるように手続きを進めて、終わり次第、新党への合流手続きに移行します」と述べた。

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■迫る総選挙への危機感
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