これまで誹謗中傷問題が大きく扱われてこなかった理由 弁護士が熱弁

全世界で大問題となっている、インターネット上での誹謗中傷問題。実際に弁護士への相談も増えているようです

コラム

2020/09/20 08:20

電話で悩みを打ち明ける女性
(show999/iStock/Getty Images Plus/画像はイメージです)

声優の春名風花さんがインターネット上での誹謗中傷を受け、315万円で示談が成立した事例や、プロレスラーの木村花さんの自殺の背景に誹謗中傷問題があったことなども影響し、いま、インターネット上の誹謗中傷問題に関する相談が増えています。



 

■大きく扱われてこなかった問題

では、実際にそういう相談は増えているのでしょうか。

「誹謗中傷」とは法律上の概念ではなく、法律的には「名誉棄損」ですとか、「人格権侵害」といったジャンルになります。これまで大きく扱われてこなかった理由は、慰謝料の金額がどうしても大きくならないなどの理由は大きいように思われます。過去の事例を見ても、概ね100万円を切るケースが多くありました。


関連記事:小島瑠璃子、SNS誹謗中傷への痛切な訴えに反響 温かい声援に感謝

 

■根本からの問題解決を

しかし最近、一個一個の誹謗中傷だけを切り出してみた場合には、大事件とは評価ができないようなものであっても、それが積み重なるケース、ありていに言うと、何度も何度も同じ人間が執拗に、また、違う人間も加勢して集団リンチのような状態に至らせることが多くなってきています。

こうした状態になると、慰謝料の金額云々ではなく、現状を変化させるためには発信者の特定をし、今後そういった行為をしないように求めていく手法に関しては、見直されるべきであると考えるに至っています。


■勇気を持って加害者との対話も視野に

私個人も、集団から、同じような被害に遭ったことがあります。

冷静に内容を見ると、問題から離れた人格否定が独り歩きしていくことが多いと指摘ができます。やってしまったなら、問題がある場合のちのリカヴァリー、たとえば途中で消すなどの手段はありえますし、被害に遭ったなら、少しの勇気をもって、加害者と対話をしていくことも視野に入れてみてください。

・合わせて読みたい→『スッキリ』SNS誹謗中傷めぐる弁護士の見解が波紋 「ここで言うべきでは…」

(文/弁護士・齋藤 健博

この記事の画像(1枚)