3色の国旗が世界中使われているのはなぜ? その歴史をチコちゃんが解説
『チコちゃんに叱られる』で三色旗の歴史を解説。世界で最初に三色旗を使ったのはあの国だった。
25日に放送された『チコちゃんに叱られる!!』(NHK)で扱われたテーマのひとつ、「なぜ3色の国旗が多い」に注目が集まっている。三色旗とも言われるこの国旗は、フランスをはじめ、世界中に多く存在しているがなぜ増えていったか理由を知っている人は少ないのではないだろうか。
■「オランダをマネ」
気になるチコちゃんの回答は「オランダのマネ」。様々な国で三色旗が広まったのは、世界で最初の三色旗となったオランダの国旗が誕生した経緯と関係しているようだ。
三色旗が生まれた当時、オランダは無敵艦隊を擁するスペインに占領されていた。占領下になった状況を打破するため、後に「オランダ建国の父」と呼ばれたオラニエ公ウィレムが立ち上がった。
1581年、ウィレムはスペインに対してオランダ独立を宣言。それと同時にオランダ人をまとめ上げるため、国旗を掲げた。その当時まで国旗といえば、複雑な紋章が描かれたデザインが多かった。しかも、その国旗はすべて王家のもので、限られた人物しか使えないものだった。
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■誰もが使える国旗を制定
ウィレムは、これまでの常識を覆すシンプルな3本線の国旗を作り、オランダ人であれば誰でも自由に使うことができる旗にした。その結果、民衆の団結力は高まり、オランダ人の独立への気持ちが1つになっていった。
このオランダの三色旗は、世界で初めて民衆のための国旗というふうに考えられるようになった。独立宣言から3年後、ウィレムはスペインの陰謀によって暗殺されてしまう。
ウィレムが残した三色旗の下で民衆たちは戦い続け、40年にわたる戦いを経てスペインとの戦争に勝利。1609年にオランダは独立を果たした。
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■3色には意味も
オランダの国旗は赤・白・青の3色から作られているが、色にはそれぞれ意味がある。赤は勇気・白は信仰・青は忠誠心という意味が込められている。
海洋大国であり、先進国となったオランダにあやかって国旗をマネしたのがロシアとフランス。1705年にオランダのような豊かな国になるように願いを込め、色の順番を変えた新しい国旗を作った。
フランスもオランダにあやかって自由・平等・友愛を表す縦じまの三色旗に変更。様々な国の独立を支えた三色旗は、「独立と開放シンボル」として様々な国へ影響を与えた。
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(文/しらべぇ編集部・Aomi)